ペスが現れてから施設の雰囲気が明るくなりました。利用者や園の子供たちと触れ合い、仔犬も沢山産みましたが、スタッフや近所の方に引き取られて、どことなく寂しそうな晩年を過ごしていました。(あとがきより)/ある日、施設に迷い込んできた仔犬の物語。家族と離れて暮らすお年寄りや幼い子供たちとの出会いと別れを通して、仔犬のペスが私たちに教えてくれた大切なこと。本当にあったお話。
老人ホームに迷い込んできて、そこで飼われることになった仔犬のペスの物語です。
セラピー犬として、ペスが老人たちに寄り添い、老人たちが癒やされる空間が、人生の終盤に作られることの意味を感じました。
一方で、同じ法人の保育園で飼われることになった、ペスの子どものサクラについては、幸せと悲しみの両極を感じます。
子どもたちに囲まれて幸せなサクラです。
母と離れた寂しさに、感情移入してはいけないでしょう。
飼い犬に子どもができたときに、避けられぬ宿命なのですから。
この絵本であまり描かれなかった、老人たちと園児たちの交流も気になりました。
世代を超えた交流も高齢者の癒しに違いありませんから。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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