遊んで学べる絵本として大人気!香川元太郎さんの「迷路絵本」シリーズの第6弾。 迷路を楽しみながら恐竜時代から江戸時代まで旅する「時の迷路」の続編、今作では江戸末期黒船の来航から、明治・大正、そして戦争と復興、豊かな時代へと移り変わる昭和、さらに「未来の博物館」の時間旅行が楽しめます。 各時代ごとの風景の迷路を解きながら、時をこえる「時の扉」を目指します。途中で扉の鍵、「トケイ石」を拾わなければいけません。見開きページで、楽しめる迷路は2つ。簡単に通り抜けられる迷路と難しい迷路です。迷路の中のクイズをじっくりと絵を読み解きながら進みます。隠し絵はひとつではありません。思わぬところに思わぬ絵、たくさんの数を見つけなければなりません。 明治時代のページでは、瓦屋根の玄関に洋風の建物がつながった小学校で、着物姿の子どもたちが、学んだり遊んだりしています。迷路をたどりながら、犬やうさぎなど、明治時代に人気があったペットの隠し絵を探します。 大正時代のページでは、博覧会の様子が描かれます。当時の新しい技術をつかった展示やアトラクションが並ぶ、にぎやかで楽しそうな場所。眺めているだけでウキウキしますが、ここでも迷路やクイズ、隠し絵など、たくさんの遊びが待ち受けているのです。 こんな風に、スタート地点の「旅立ちの公園」(現代)から、「黒船(幕末)」「文明開化(明治)」「小学校(明治)」「絹糸の村(明治)」「銅山(大正)」「博覧会(大正)」「戦争の時代(昭和)」「焼け跡の街(昭和)」「昭和の横丁(昭和)」「豊かな社会へ(昭和)」そして、最後に待っている「未来の博物館」まで全12画面、12の時代を旅していきます。楽しんで本をめくりながらも、戦争から現代までの時代のページは、忘れてはいけない歴史に触れる機会でもあります。親子で話し合いながら、この一冊を隅々まで味わいたいですね。
作者の香川元太郎さんは、歴史考証イラストの専門家として、歴史雑誌や学習参考書などに多数の作品を描かれています。時代ごとに風景はもちろん、建物や人物の服装や生活用品まで、歴史考証をもとにして描かれている迷路の画面。どおりで、一度見始めたら釘付けになってしまうわけです。密度が高いのです。 子どもたちは遊ぶ喜びはもちろん、この絵本を通して知識を得る喜びも感じているに違いありません。 ・・・最後のページまでたどりついちゃった? まだまだ大丈夫、さらに見つけなければいけないものがたくさんあるのです。もう一度時間旅行へいってらっしゃーい!!
(掛川晶子 絵本ナビ編集部)
迷路シリーズの第6弾。『時の迷路』につづく“歴史”がテーマの迷路絵本。
舞台は日本の江戸末期から明治・大正・昭和時代。黒船が来航した江戸時代の海岸の村、明治時代の文明開化で変貌を遂げた町、昭和時代の高度成長期の炭鉱の町など、歴史考証イラストレーターの著者が描いたそれぞれの時代の12の場面の中には、迷路とかくし絵があります。設問にしたがってそれらをといて、「時のトビラ」をくぐると、次の時代へと進んでいきます。全場面をクリアしたあとにも、新たな設問がまっていて、1冊で何度でも楽しめます。
小さな子どもでもできる迷路やかくし絵から、大人でも悩んでしまうような難易度の高い問題まで、年齢が異なる子ども達や大人が一緒になって、コミュニケーションをとりながら、家族みんなで楽しめる迷路絵本です。
時代考証をふまえた緻密な絵は、歴史学習の教材にもなります。
とても素敵な絵が魅力的ですね。これは歴史を感じながら未来へとの夢が続きそうな、そんな迷路で素敵だと思いました。子供たちと迷路だけでなく、クイズや絵を探したり、色々楽しめるようになっているので長く使えそうですね。 (ピンクちゃんさん 40代・ママ 女の子14歳、男の子7歳)
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