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10歳のロージーは、夏休みのはじめの日に買いものに出かけ、思いがけず魔女のほうきとネコを手に入れます。それは、ふしぎな冒険の幕開けでした……。心躍るファンタジーの秀作。
今の子どもたちは、夏休みをどんな風に過ごしているのでしょうか。(2020年の夏休みはどのお子さんにとっても大変な夏だったと思いますが)
このお話は1955年にイギリスで発表された物語です。
ですから、今とは夏休みの過ごし方も、町やお店の在り方も、お金の価値も違います。
(1985年の後書きで邦訳者の山本さんがすでに今(1985年)とは違います。と書いています)
夏休みにこの作品のような冒険が出来たら、家族で海外などに行くよりもっと楽しい思い出になりそうです。
秀作のファンタジー物語は、主人公の子どもたちが魔法や不思議な出来事に出会う流れがとても自然で、読みやすく、気がつくと主人公と一緒に冒険している気持ちになれます。
この物語もそうでした。
市場で出会った風変わりなおばあさん。
なかば無理矢理買わされた使い物になりそうにないほうき。
おまけに付けられた黒猫。
登場するものすべて個性的で、テンポよく綴られています。
25章で成り立っていますが、1章1章が長すぎずとても読みやすい量で書かれていました。
主人公のロージーと同じくらいの年齢、小学校中学年くらいのお子さんたちにぜひ手に取ってもらいたいです。 (てんぐざるさん 50代・ママ 女の子20歳)
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