「私は嘘をつき,人を騙し,狡猾に,卑怯に生きて…」 森の中で一番の偽善者になろうとしたキツネの哀しい物語。華麗な造本の絵本。
きつねがきつねであることを悔いるのは、自己否定であるように思いました。
努力して偽善者になろうと思うこと、人びとを欺くことを身に着けること、こうして独白するきつねさんは、とても哀しい存在だと思います。
愛する人との出会いも、森一番の偽善者でいるためにはきつねを止めることだと、人間になった途端に破局を迎えました。
そんなきつねさんがとても可哀相でなりません。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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