家の裏の桃畑で、ももこは見あげるほど大きな桃の実を見つけました。 小さな戸があって「ぽっくりをはいておはいりください」と書いてあったので、中に入っていくと、 御簾の向こうの広間に“もものうえのたねまろ”というおじいさんがいて、桃尽くしのごちそうでもてなしてくれました。 遊んだり踊ったり、楽しく過ごしたあと、大きな桃の実をおみやげにもらい帰ってきました。
絶版になってしまった本ですが、絵が素晴らしく、お話も「おっきょちゃんとかっぱ」を思わせるようなファンタジーの魅力にあふれています。降矢さんの描く世界は、幻想的でありながら、すぐに自分をその世界に置き換えることができる不思議な親しみやすさがあります。
もものうえのたねまろと遊ぶももこ。現実の空間に戻ってきて、大きな甘い桃を頬張るももこ。どちらも「子どもの世界」に生きる子どもそのものといった感じです。 (ガーリャさん 40代・ママ 女の子6歳)
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