食いしん坊でちょっぴり欲張りなセンシュちゃんは、やさしいウオットちゃんや仲間たちと楽しく暮らしています。そのセンシュちゃんが、ある日、一人で冒険に出かけてしまいます。その理由はもちろん「食べ物」。 「バナナがいっぱいなっている“バナナじま”に行って、おなかがはちきれるほどバナナを食べてみたい!」 ところが、乗ってきたいかだは雷でこなごなに。その時、島の「ともだち」」に出会います。その「ともだち」とは・・・? 青い海に広い空、そして豊かな森。美しい島の自然を背景に大冒険が繰り広げられます。 どこにいてもセンシュちゃんはセンシュちゃんだけど、親切で優しい新しい「ともだち」と、心配してくれる「仲間たち」に囲まれている様子を見ていると本当に幸せな気分になってくるのです。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
バナナじまの「ともだち」との心温まる物語。欲ばりだけれど憎めないセンシュちゃんとやさしいウオットちゃんは、 仲間たちと仲良く暮らしています。バナナをたくさん食べたいセンシュちゃんは、ひとりバナナ島へ。 筏が壊れて帰れなくなったセンシュちゃんが出会った「ともだち」とは…。
バナナがダイスキ、センシュちゃんの行動がかわいすぎて、ずっと幸せな気持ちで読み進めました。バナナがこれでもかと登場するので、バナナ好きな方にはたまらない一冊でしょう。バナナの甘い香りがただよってきそうな感じ!
ダイスキな食べものに囲まれるのは、もちろん幸せ。でもそれだけじゃ、さびしい。やっぱり、その幸せをわかち合えるダイスキな友達といっしょじゃないとね!
センシュちゃんがウォットちゃんを恋しがる気持ちに同情しちゃいました。でも、ウォットちゃんだけじゃなくって、ウォットちゃんがつくるパンケーキも恋しがるところが、笑えるツボなんですけどね。
本の終わりには、作者が訪れたボルネオ島に住む、孤児のオランウータンが紹介されています。人間のために犠牲になっている自然のこと、人間と動物が共存するための環境の育成のことなど、子どもたちにもわかりやすいメッセージがつづられています。これを読めただけでも、この本に出あった価値はあったなあと思いました。 (けいご!さん 30代・ママ 女の子11歳、男の子7歳)
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