『ひらがなだいぼうけん』『カタカナダイボウケン』に続く第3弾! 数字は、いち、ひとつ…とよばれかたがいろいろ。ものやどうぶつの数え方のちがいもおりこんで、数字って、おもしろい! と思える三話を収録。
内容が数字だし、結構、ボリュームもあるし、読み聞かせる前は、子供が気に入るかどうか半信半疑でした。
ところがどっこい!
子供のつぼにはばっちりはまったようです。
お話は3部に分かれていて、
最初は、教科書のページの数字が、
2つめは、時計の数字が、
そしてラストは算数ドリルの数字が、
夜な夜な抜け出して飛んだりはねたり楽しげに暴れだし、
見つからないうちにもとにもどるわけですが、
それが浮かれすぎてうまくもとに戻れず、
ひやひやしながらようやく見つからずに戻れた、というお話です。
その過程でのそれぞれの数字の気持ちや数字同士のやりとりが面白くて、ほんとに寝ている間に数字がこんな風に遊んでいるのではないかと思ってしまいそうです。
また、数字の形にも着目していて1や4は、早く高く飛び上がれるけど、7や9は頭が重くてジャンプが得意じゃないとか、8はだるまさんみたいにゆらゆら動き、2はひっくり返って平仮名の「て」みたい、とか。
9の数字が逆さまになって6になっちゃったとか。
時計のお話では、場所に着目していて、いつも一番上の12は景色がいいとか、6は悪いとか、どの数字もてっぺんにいってみたいとか。
おしまいには、「ひい」「ふう」「みい」という新たな読み方が登場し
それは、かなり新鮮だったらしく、
読み終えてからも「ひい」〜「とお」まで暗唱していました。
数字を擬人化し、数字が生きていると錯覚させ、さらに、その形や当たり前の時計の場所を再認識させるという本当に優れた本だと思いました。
事実「僕が寝たらあの時計の数字も動き出すね」なんて言っていました。
信じてはいないまでも、トイストーリーのおもちゃのように数字を見始めた事だけは確かです。
小学校に入る前に出会えて幸運でした。 (ぽめらにーさん 30代・ママ 男の子6歳、女の子3歳)
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