7人のむすこたちが兵隊にとられるたびに、庭にキリの木を植えるおかあさん。「父たちがねむる島」など8編を収録。
小学三年の国語の教科書で紹介されていたので、手に取ってみました。
小学三年になると、国語の教科書に戦時中の話が出てきます。
今の日本からは考えられないような時代の話に触れる、貴重な体験です。
この『おかあさんの木』は、戦争に息子達を取られるお母さんの哀しみを書いた作品です。
沢山子供がいても、どんどん兵隊にとられてしまう。
お国の為とはいえ、名誉なこととはとてもじゃないけれど思えない。
けれど「哀しい」なんて口が裂けても言えない。
表に出すことの出来ない哀しみが、木にすがる姿となって、読み手に訴えてきます。
この哀しみは子供を持つ親だからこそ、強く感じるものなのかもしれませんが、世代関係なく、知って欲しいと思う内容です。 (hime59153さん 40代・ママ 男の子9歳)
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