自分の気持ちをうまく話せない修は、飼っているうさぎのチイ子にだけ、心を打ち明けている。 ところが、両親はうさぎを嫌っていて、修はせまいカゴの中だけでなくチイ子を広い場所で遊ばせたいと思うのに、 言い出せない。そんなある日、部屋のたたみにチイ子が穴をあけてしまったことに、修は気づいた…。 クラスメイトの小野くんに連れていかれた古い洋館で、修はそこに住むおばあさんと出会う。 おばあさんは、気持ちを話せない修の言葉を聞いてくれ、うさぎを庭で遊ばせてくれるようになる。 小野くんは突然転校してしまったが、修には小野くんの友情が深く感じられるようになっていた。そして、おばあさんと過ごす日々のなかで、修は少しずつ変わりはじめる――。
自分の心をうまく言葉にすることが出来ない修。
言いたいことはあるのに、言葉を飲み込んでしまう。
その感受性豊かで優しい心を両親は分かってやらず、もどかしさと苛立ちから修に強く当たってしまう。
そんな出だしを見ていて、心が辛くなります。
そんな修を救ってくれたのは、小野くんというクラスメイト。
友達と言い切れないような関係だったけれど、小野くんは自分の境遇の中で出来る、一番の優しさを修にくれた。
そこからあかり先生と出会い、修の心の苦しさをほぐしてくれます。
修が自分の殻にこもっている時には見えなかったものが、あかり先生との交流を通じて、だんだんと感じられるようになる。
そして少しずつ成長していく様子に、心がじんとしました。 (hime59153さん 40代・ママ 男の子8歳)
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