詩人・蜂飼耳が「いちばん好きな絵描きさん」ささめやゆきとコンビを組み、生み出した絵本。純真なイワンは権力者となり過去の王の過ちを繰り返す、やがてそのむすこが……。
ちょっと昔話風のお話でした。これは全くの創作なのかな〜?似たような昔話は聞いたことがあります。
ささめやさんの絵に最近とても惹かれます。イラストがささめやさんだったので、読んでみました。
内容的に小学校の4年生以上なら理解できるかな。
どちらかというと小学校高学年から中学生・高校生に読んでもらいたいです。
主人公のイワンは、幼少の頃は頭の回転のいい、物事への理解も深い心優しい人だったのに、大人になり王様になったことで、心がマヒしてしまったんですね〜。
「ただそこに“王”としている」だけの人になってしまったようです。蜂飼さんさんのこのあたりの表現力はすごいな〜と、思いました。
そして、どのページにもささめやゆきさんの素敵なイラストが、物語の世界を広げてくれています。
個人的に好きなページは、イワン王様の花嫁となる少女が初めて描かれているところ。
いかにもロシア娘だな〜って、雰囲気がよかったです。
文として好きなところは、最後から2ページ前の
この子は まだ いいことも わるいことも
なんにも しらないんだと きづいたんだ。
王さまは つぶやいた。
「この子を イワンと なづけよう」 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子16歳、女の子11歳)
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