ねこの「ぼく」がバイオリンを奏でると、音が音符になってバラバラ落ちてきます。 友だちのうさぎ、ロージーが、音符を集めてくれました。 それを土に埋めて毎日お水をあげるとあらふしぎ、音楽の木に育ったではありませんか。 小鳥がたくさんやってきて、すてきな歌を歌います。ロージーにプレゼントすると、とても喜んでくれました。 ふたりの、相手を思う気持ちで、音楽の木はそれからも大きく育っていきました。
■訳者からのメッセージ ・訳/きたやまようこさんからのメッセージ
「music tree」というタイトルが素敵だと思いました。日本語のタイトルを付けたかったのですが、 これ以上にぴったりするものが無く、原題を生かしました。最高のプレゼントにするために、 「ぼく」は心をこめて小さな芽を育てます。自分の思いと共に育った芽は、一本の木になります。 それがミュージック・ツリー。相手への思いが素敵な音楽になって木から溢れ出るというふうに解釈しました。 その思いを受け取ってもらい、二人で更に大きな木に育てるのです。人との関係は、時間と心を かけてこそ素敵に築けるということを、ダーハンからのメッセージとして私は受け取りました。
久々に心揺さぶられちゃいました。
夏の夜、月明かりの下ヴァイオリンを奏でるネコくん。
それも大好きなお友だちのロージー家の屋根の上でなんですよ。
「まぁ〜、ロマンティック〜♪」って思っていたら、ロージーがまた素敵です。
ネコくんの“ロージーへの思いの詰まった音”を一つも残さず拾い集めるロージー。
ここで、音を拾うという表現に『ドキッ!』としてしまいました。
さらにさらにロージーは、「すてきな ねいろを もう いちど」ってネコくんへ届けてくれて、ネコくんはロージーへの最高のプレゼントを思いつき、・・・。
この後の展開が、本当に夢のあるそして素敵なお話なんです。
プレゼントを大切にゆっくりと時間をかけて育てていくネコくんの姿に、これこそがプレゼントよねぇ〜♪って、思いました。
そして、ラストでの二人の様子に、相手への深い深い思いはゆっくりじっくり育てていくものだって気付かされました。
13歳の息子が、「何?何?」って手に取り読み終え、「いいねぇ〜、ん〜、素敵なプレゼントって贈られる人も贈る人も幸せにしてくれんだな〜」って、しみじみ独り言を言っていました。
ちいさい読者さんにも、きっとこの作家さんのメッセージが伝わると思います。 (アダム&デヴさん 50代・ママ 男の子13歳)
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