いつもぼうやをだっこして子守歌を歌ってくれる母さんぐま。 隣の部屋では、その歌声を聴きながらにいさんぐまやねえさんぐまも気持ちよく眠っています。 外では、まねっこ鳥が森のてっぺんの木から母さんぐまそっくりの声で歌い始めるのです。
ある日、みんなの住む森に大きな嵐がやって来ました。 いち早く黒雲を発見したまねっこ鳥は大きな声で叫びますが、 いつもまねっこばかりしているその声を信用せず、誰も逃げるものがいなかったのです。 りんごの実をつむのに夢中だった母さんぐまは、とうとう家には戻りませんでした…。
それから毎日泣いてばかりだったぼうや、そんな弟をなぐさめながらも 元気をなくしていくねえさんぐまとにいさんぐま。 その時、外から聞こえてきたのは… ♪だいすき だいすき だいすきよ♪ ♪いつも いつでも いっしょなの…♪
大好きだったお母さんとの突然の別れ。 この悲しみの大きさを語ることはできません。 でも、たとえ会うことはできなくても、お母さんからの愛情や思いが違う形で届くことがあります。 その思いを受け取ることで、子どもたちの心は強く、そしてやさしくなれるのかもしれません。
この絵本は、東日本大震災でお母さんを亡くした女の子とその兄弟たちに、 天国のお母さんから一通の手紙が届くという実際にあった奇跡から生まれました。 お母さんから届いた家族への思い、深い愛情。 そして、こんのひとみさんと、いもとようこさんの強い思い。 たくさんの気持ちが込もったこの絵本が、一人でも多くの子どもたちの心に届きますように。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
いつも子守歌を歌ってくれる母さんぐま。外ではまねっこ鳥がまねして歌っていました。 ある日、嵐をよぶ黒雲を発見したまねっこ鳥はみんなに知らせますが、誰もその声を信用せず、でかけていた母さんぐまはついに戻りませんでした。 元気をなくした子ぐまたち。その耳に母さんの子守歌が聞こえてきます。
途中からとっても悲しいお話になってしまいました、、
いもとさんの文章がまた涙を誘います。
東日本大震災が背景にあります。
なくなってしまったお母さんのことを思い、
寂しさがあふれる内容でした。
日本にとって悲しい出来事だったあの日。
他人事と考えずにしっかり受け止めたいと
改めて思いました。 (ジョージ大好きさん 30代・ママ 男の子5歳)
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