日本の水は美しい!
毎回、ユニークな切り口で、驚きと発見を届けてくれる「ふしぎコレクション」シリーズ。 私たち日本人にとても身近な「水」が、今回のテーマです。「水」の中でも淡水にこだわり、日々「水」と向き合い、そこで生まれる奇跡のドラマを撮り続けてきた写真家の内山りゅうさん。この写真絵本では、内山さんがあらゆる角度から「水」の秘密と魅力に大接近します。
見るたびに違う姿を見せてくれる変幻自在の「水」のかたち。わたし達の生活に多大な影響力を及ぼす「水」が循環するしくみ。見たことのない圧倒的な「水」の世界へ案内してくれるたくさんの写真に釘付けになります。中でも目を引いたのは、水の中から見上げた摩訶不思議な「水景色」!流れる水の壁を通して見る森の緑、紅葉の色彩と太陽の光が溶け込む神秘的な佇まいの水景色には時を忘れて見入ってしまいます。内山さんは、日本各地の川で実際に水に潜って、ぐるりと仰向けになり空を見上げた姿勢でこの写真を撮るそうです。透明で綺麗な水が日本の川に流れている証拠。それが水景色なんですね。絵本の中ではその清らかな美しい水の中で育まれた小さな生命達も数多く紹介されています。ニホンアマガエルのおたまじゃくしのおちょぼ口や見たことのないアメンボのつぶらな瞳。 腕白なゲンゴロウもいれば、仲良し親子のサワガニたちの睦まじい姿。そして、川遊びを楽しむ元気いっぱいの日焼けした子ども達も。内山さんのファインダーから切り取られた瑞々しく、そしてのびのびと謳われる「水」への賛美。みなさんもじっくり味わってくださいね。きっと、その尊さが心にズンと残るはず。読み終わったあと、実際に山や川、田んぼにご家族で是非遊びに行くことをおすすめします! 日本人に生まれたことを自然と感謝したくなるかもしれません。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
淡水ー地球上の水のうち、ほんのわずかしかない水。そんな“清らかな水”に魅せられて、身近にある水環境によりそい、水の中に入ってシャッターを切り続けてきた写真家 内山りゅう氏の写真をコレクションしました。一滴の水から始まり、川となって海へ流れ、雨となって地上に降り注ぐ…。姿形のない水そのものや、小川・田んぼなど身近にある水環境、そこにすむ生きものたちの姿を切り取った美しい写真が満載!「ふしぎコレクション」シリーズ第8弾。
コップの水から始まり、川や沼、田んぼ、急流、海などのいろいろな場所の水の表情を撮影した写真集。水の上から見た風景や、水に棲む生き物たち、水の中から見る景色、氷などの個体の水など、様々な様子の水を眺めることができる。
水といっても、水色一色ではないことがよくわかる。
見る角度や、水の状態、場所、一緒に存在するものなどによっていろいろに見える。最後に、写真を撮る様子と、撮影のコツなど、著者自身が語っている。夏でも長時間、水につかると冷えるので、専用のスーツを着るとか、手振れを防ぐために水中でも三脚を使うとか、1〜2時間じっとシャッターチャンスを待っているとか…忍耐力が要る仕事だ。
それを読んでから、もう一度読み返すと、この写真のすごさがもっとわかってくる。いかにも自然で、自分が水の一部になったかのような感じがする。
文字を読まないで、ただ写真を見ているだけでも、気持ちよい。
きれいな水があるのは幸せだ。 (渡”邉恵’里’さん 40代・その他の方 )
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