友達に嫌われまいと無理する“きいろオニ”に、新しい出会いが。 いじめ問題に希望を与える講談社児童文学新人賞受賞作家の新作童話。
ある山のおくに、きいろいオニがすんでいました。なかよしだったやまんば一家がひっこしてしまってから、きいろいオニはひとりぼっち。毎日たいくつだったので、山を下りて人間のすむ町に行くことにしました。 町につくと、こどもたちのたのしそうなこえが聞こえてきました。おおぜいのこどもたちが、べんきょうをしたり、うんどうをしたり、うたったり、あそんだりしています。そこは、学校というところでした。 ──本文より
赤でも青でもない、きいろのオニはお手玉が得意です。そんなきいろいオニがある日人間の学校にやってきて友達をつくろうとしますが、子どもたちに、きいろなんて、変なオニ、と言われて悲しくなります。きいろオニは子どもたちに面白がってもらうためにどろだらけになってお手玉をしたり、校長先生にアッカンベーをしたりと、いろいろ無理をしてしまうのですが……。
ん?きたよまようこ氏の
「あかたろうくん」のタッチを変えた感じ?
の、絵が気になって
借りてきました
何でしょ・・・
これは・・・
いじめ?関連なのかな?
きいろオニのいじめられないように
自分を売り込もうとしている
必死さ
それが「笑う」「笑わせる」という行為
必死なんです
その前に
「普通」のオニではない
ということ
それが人間の子ども達にまずは受け入れられていない
ということ
あまりにも純粋過ぎ
なんか変だと気付きながらも
尚も気持ちと反対方向に頑張ってしまうきいろオニが
とても不憫になります
でも、この感覚って
自分を出せない現代の子に多いのでは?
友達になってもらいたい
仲間がほしい・・・自分がどんな立場でも?
嫌われたくない・・・
と、自分をひたすら押さえる
自分を好きになれない
それが、おなかが膨れるという現象に
ところが・・・
素敵な出逢いがあります
「違っていてもいい!
普通では、おもしろくない!」と言い切る
ピンクの水玉のオニ
同じような悩みを持つむらさきオニなんか
おかあさんにひどいこと言われています
人間世界でもありそうなお話です
あまのじゃくの歌が素敵!
ロックのように盛り上がるなんて!
心に響く歌詞の言葉
そして、特技のお手玉を披露するきいろオニ
ただ演じるだけでなく
小学校での嫌な経験が活きています
かぞえうたに
自分の気持ちを出せるようになってー
読後、とてもホッとしました
自分を受け入れる・肯定する・自信を持つーは、難しいです
悩むことは悪くはないけど
きいろオニのように
いろんなことを経験しないと
気付かないことは多いと思います
小学校低学年向けになっていますが
思春期、中高生でも、大人でも
考えさせられる児童書だと思います (しいら☆さん 50代・その他の方 )
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