優れた観察者の目を持つ、主人公レンコ。80年代京都を舞台に彼女の透徹した眼差しを通して、親の離婚、そして親子の自立を描いた傑作が奈良美智の装画を得て甦ります。
知っている子に、両親の離婚を経験した子を何人か知っています。
姉弟で名字が変わった子、再婚して家を出た母親に新しい子どもが生まれたけれどやっぱり以前のように関わりのある子、自分の名字が変わるのを受けとめるのにこだわりのあった子、等々。
それぞれに親の事情を受けとめる子どもの大変さを感じます。
この物語は、その辺りをアイドルドラマ風に、あっけらかんと描いていて、逆に考えさせられる作品でした。
きっと、父親も母親も娘も、それぞれに自分を生きていくのでしょうね。
意外と身近にある離婚家庭ですが、それぞれにお互いと自分を大切にすることを、シミュレーションして欲しいですね。 (ヒラP21さん 60代・その他の方 )
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