こぎつねのルースは小さなものが大好き。持っているおもちゃは、なんと全部ミニサイズ! そして、浜辺や野原で、小さくてすてきな貝がらやお花を見つけるのも、とても上手なのです。
ある日、ルースは学校の校庭で、小さなカメラを見つけます。小さい窓にボタンもついて、まるで本物みたい! 大喜びのルースですが、それはお友だちの落としたものだとわかります。 でも、どうしてもそのカメラが欲しくなってしまったルースは、先生とお友だちの前で、「お誕生日にもらったんだもん」とうそをついてしまうのですが……。
みんなの前でうそをついてしまい、ひっこみがつかなくなったルース。いったいどうなっちゃうの? ルースは、ほんとうのことを言えるのかな……と、しょんぼり元気のないルースを見守りながら、ハラハラしてしまいます。 自分がまちがったことをしてしまった、ということを認めるのは、とても勇気がいることですよね。これは、子どもでも大人になっても同じです。
こういうとき、自分ならどうするかな。自分だけではなく、子どもから「うそをついちゃった」と打ち明けられたら、どういうふうに言えばいいのかな。「うそをついてごめんなさい」と友だちから言われたら、どう答えればいいのかな。思わず自分にひきよせて想いをめぐらせ、いろんな視点から考えさせられる物語です。
そして、真実を告げて謝る勇気も大切だけれど、相手を「許すこと」も、とても勇敢なことなのだな。本をとじたあとそんな気持ちがじわじわとこみあげてきました。
(光森優子 編集者・ライター)
このお話は、もしかしたら大人の心にひびくかも、、、。
誰でも、ウソをついたり、ウソをつかれたり、ウソをゆるしたこと、あると思います。
おもわずウソをついてしまった、こぎつねのルースの気持ちがよくわかります。子どもらしいウソですね。
ウソはいけないけれど、言ってしまったときどうするか。謝られたら、許してやれるのか、いろいろな立場から、考えてみたいです。
難しいお話ですが、かわいい絵にほっこりしました。 (どくだみ茶さん 40代・ママ 女の子12歳)
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