記憶を無くした少女の不思議な物語
SUPER!YAシリーズ18作品目。 いつとはわからない近未来を舞台にしたファンタジックな物語です。記憶を無くした少女が記憶を取り戻していくにつれて、自分の存在の秘密を知ることになり葛藤します。自分は誰なのか、どうしてここにいるのか、なぜ何も覚えていないのか……。これは、記憶喪失なのだろうか?それとも、他に理由があるのか……? そこには、近い将来起きるかもしれないこと、絶対ないとは言い切れないことが起きています。特殊な状況におかれたジェンナの物語は、急展開していきます。 ミステリーであり、SFであり、思春期の少女の心の動きを描くYAでもあり、生命のあり方を見つめる科学小説でもあり、親子の葛藤をテーマにした家族小説でもあり、切ない恋愛小説でもある、贅沢な一冊です。
編集者からのおすすめ情報 本作品は、ゴールデン・カイト賞を受賞。ローカス賞YA部門推薦、アンドレ・ノートン賞受賞、ドイツの児童文学賞YA部門ノミネート。そのほかにも、アメリカの州で行っている児童文学賞を10以上も受賞している非常に評価の高い作品です。数多くの文学賞を受賞しているこの作品のすごさは、読み終わって実感して欲しい、そんな作品です。この本には、一言で言い尽くせないおもしろさがあるのです。 「こんな小説を読んだことがない」。これは、翻訳者の三辺さんが、最初に本書を読んだときの感想ですが、まさに、今までにない物語です。 20世紀フォックスが映画化権を獲得、アメリカでもっとも注目されている話題作。公開が待ち遠しい作品です。
中学に入ってから、なかなかこちらの薦める本を読んでくれなかった下の子が、実に久しぶりに、自分から「これ、読んでみようかな?」と、私の選んできた本の山から取り出して読み始めたYA文庫(いわゆる10代の少年少女向けのジュニア小説)作品です。
どうも、副題の“奇跡を生きる少女”というところと、
表紙絵の10代の少女の頭の上にのっている大きな青い蝶が気になったみたいでした。
裏表紙には
15か国で翻訳出版!
新しいYAだ。
予想できない結末だ。
『人間とは何か』という哲学に挑んだ作品。
本当に息が付けない面白さ。
文学的な推理小説だ!
と各国の本の紹介雑誌に載った紹介の一部が書きだされていました。
これだけいろいろ言われると、ゴチャゴチャしてる作品みたいで、ちょっと……と、思う人もいるかもしれません。
でも、出来たら、思春期の中高生くらいの人たちにはぜひ、手にとって読んでもらいたい作品。
正直、面白いです。舞台設定は近未来、
だから今の科学技術ではありえないことが起きていますが、もしかしたら「ありそう」な事件が描かれていました。
この本の表紙絵を担当された方が、いったいなぜ、こういう絵を描かれたのか、物語を読み進めていくと、ものすごくよくわかります。
文字は比較的大きめ、段落も多く、だらだら話を伸ばしていないので、とても読みやすいです。
「自分とは何か」と考えている人、それってどういうことなの?と、思う人、お薦めです。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子18歳、女の子13歳)
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