最近「やまんばむすめ まゆのおはなし」シリーズを全然読んでいませんでした。2007年に「子どものとも」で出ていて、2013年に出版されていたんですね。
シリーズものって、人気が出て続いていくと、なんとなく同じパターンが続くばかりで、最初の「わぁ、すごい!」ってインパクトがなくなってしまうものが多いですが、
この「まゆ」のシリーズは物語1つ1つに強い力を感じます。
まゆが迷子のイノシシの子“うりんこ”に出会ったシーンの風景に、何度も描かれているのは≪シロツメクサ≫でした。
ですから季節は初夏、だと思います。
(調べたらイノシシが子どもを産むの時期はたいたい4月から5月頃でした)
一言でこの物語をまとめると、まゆがおかあさん代わりになって、うりんこのお世話をする物語です。
まゆは、うりんこのお世話をしながら時々つぶやきます。
「おかあちゃんて、○○だ」……って。
まゆがいうことで、読み手や聞き手の子どもたちは“おかあさんのおかあさとしての仕事”のことを考えたり、なにかしら気づいたりするかもしれません。
この作品はできれば《母の日》の近くに、子どもたちに読んでみたいです。