幼い姉妹のありふれた日常の一つを切り出したような物語です。お姉ちゃんのお人形を貸して欲しそうな妹、貸したくないお姉ちゃん、表紙からすでに、物語は始まっています。ページをめくると、大事に乳母車にお人形を寝かせるお姉ちゃん。そしてようちえんから帰ってきたところからお話は進みます。急な妹の入院、家で一人お父さんの帰りを待つことになり、不安な気持ちを加速させるように降りだした雨や雷、そして妹のために、妹が一番喜ぶお見舞いを考えて考えて…
『お姉ちゃん』とゆう立場の女の子の心の葛藤や成長が見事に描かれた素晴らしい絵本です!林明子さんの絵がとても温かく優しい気持ちにさせてくれます。最後の場面、息子も嬉しそうに「ほっぺこちゃんとねてる♪」とつぶやきました。兄弟のいるお子さんはもちろん、一人っ子でも読んであげたい一冊です!