あらすじを読んでも、いまいち面白そうじゃないし、今年の課題図書だから手にしたけど、そうでなかったら読まなかったであろう本。
こういった本と出合えるので、課題図書は毎年楽しみです。
サミュエル少年は家族と1週間の旅行に来ていたものの、兄が骨折したために、バラバラにバカンスを過ごしています。
少し前、友人の父親が亡くなって、自分もいつか家族を亡くし、一人ぼっちになるんだと悩み、一人に慣れるために家族との交流をたち、島で出会ったテスと過ごします。
そんないつになるか分からない、遠い先のことで思い悩まなくても・・・と思いますが、そんなところも子どもっぽくて良いです。
一方のテスは父親の存在を知らずに今まで生きてきましたが、ひょんなことから父の名前を知り、今後父のいる人生かいない人生、どちらかを選ぼうと、どんな人か見極めるために、コテージに招待することに。
自分の父親の姿に一喜一憂するテスはとてもかわいらしいです。
そんな濃厚な1週間を共に過ごしたサミュエルとテス。
いつしか一生の友達に。
思春期の複雑な心境や、やさしさが描かれたとても良い作品です。
(でも、これで感想文書くのは大変そうだな〜・・・)
テスが父親の名前を知り、インターネットで検索したり、素性を隠して招待メールを送ったり、行動がなんとも現代的です。