2004年10月初版の作品ですね。
6歳当時の怖がりやの息子は、最初手の大きい猫の登場に笑っていましたが、「ギューッ、ギューッ!」「なにするの、なにするの!」でパニック状態でした。
でも怖いもの見たさで先へ進むと、三角おにぎりにされた動物に???と不気味さを感じていたようです。
それでも先へ進みますと、だんだん、「ギューッ、ギューッ!」への抵抗も弱まり、おにぎりにされた動物たちの顔の判別のため、ページを戻ったりし始め、笑いも復活していました。
読み終わると、安心したのか「もう一回読んで」と、今度は余裕で笑いっぱなしで楽しみました。
子どもたちは、緊張と弛緩の連続の中、自分たちなりに安心して楽しめる作品だという落としどころを見つけるのでしょうね。
長先生の作品は、これだから子どもたちの心を掴んで離さないんですね。
それにしても静かにやわらかく吹く風の中、この猫の所業は、やはり大人には不気味としか言いようがありませんね。
笑って楽しめる子どもたちの心の柔らかさを本当に大切にしたいですね。