ちまちま系(?)をかかせたらぴか一のかこさとしさん。
「とこちゃんはどこ」「からすのパンやさん」「だるまちゃんとてんぐちゃん」でもちまちまと楽しませてくれているのだけど、この本もやっぱりイイ!
シンプルでおしゃれな装丁、サイズもちょうどよい。
海の中にある、たこのこどもの学校。
生徒はいっちゃんからろくちゃんまで6人。(6匹?6杯?)
先生が言います。「きょうはえのべんきょうです。みんなでえをかきましょう」
みんなは先生に言われた色で、思い思いに絵を描いていくのですが…。
あかい絵、あおい絵、みどりの絵、きいろの絵…。
最後は黒の絵を書いて、なぜだか授業が成立しなくなり、きょうのべんきょうはおしまーい、さよーならーとなってしまいます。
なぜかは読んでみてね!
たまんないなあ、好きだなあ、と思うところ。
あくまで決まったものばかり描く、ろくちゃん。
つりざおを持って逃げて行く魚。
はさみを持った蟹。
懐中電灯を持って照らすのはあんこう?
本題と全然関係ないところでのこういう遊び心がくすぐったくて、楽しい。
そして、せんせいのほめことばが毎回違うこと。
しっかり、じょうずに、みごとに、すてきに、りっぱに、ていねいに。
そしてせんせいはとってもよろこんで。
3歳の息子はきっと、この「できた、ほめられた、よろこんだ」の繰り返しが心地いいんだと思う。
子どもはほめられるのが大好き。保護者もできるだけほめて、育てたい。
この本を読んでいる時間は、そんな気持を形にできるような、素敵なものになると思います。
【事務局注:このレビューは、「あかですよ あおですよ」こどものとも2003年2月刊行 に寄せられたものです。】