まだ読んだことがなかった安房さんの本です。
初めて井上洋介さんとのコンビ作品を見ました。
安房さんの作品は、どちらかというと読み聞かせするには長くて小さな子どもでも読めるという作品はあまりないのですが、この作品は小さなお子さんでも大丈夫だと思います。
安房さんらしい切なさや怖さやはかなさといったものはありませんが、お母さんの優しさや手作り品を待つ時間の楽しさが伝わってくると思います。
うさぎの子が、にんげんのもっているマントがほしいという場面は、「手ぶくろをかいに」を彷彿させます。
うさぎのお母さんがミシンをがたがたと踏んでいると、動物たちが家のどこからかやって来るのが不思議だと息子は言っていました。
うさぎのお母さんがみんなのためにマントを作る姿に優しさと幸せを感じる作品だと思います。
お母さんの愛情に包まれているような温かさを感じました。