はるかちゃんとおとうさんは、朝早く、新青森駅を出発し、三つの新幹線を乗り継いで、おばあちゃんが住んでいる鹿児島に向かいます。
九州新幹線の全線開通を明日に控えた3月11日、未曾有の大震災に見舞われた東北地方でした。テレビ画面に映し出されたものは、私たちの住む九州では、とても信じられない光景でした。そして、この絵本を目にした時、東北地方の美しい景色が、実際はどんなふうに変わってしまったのかと、心が痛くなりました。
私が、実際に九州新幹線に乗って見た風景にあまりにも忠実なのですばらしいと思いました。まるでガイドブックのようで、そして、あちこちに遊び心も満載。とっても魅力的な一冊です。
時間の経過や、気候の違いも充分伝わってきて、まだ見ぬ場所にも心が惹かれます。ぜひ、いつの日かはるかちゃんと逆のコースをたどってみたいと思いました。