子どもたちとの会話で、よく聞くのが「ふつう」という言葉。学校は楽しかった?給食は美味しかった?と聞いても、「ふつう」という返事しか返ってこないこともあります。
でもこの絵本は、その「ふつう」っていったいなんだろう?と読みながら思わせてくれる、不思議なおはなしでした。
ふつうの家でふつうの親と一緒に暮らし、ふつうの友達とふつうの学校に通うふつうの男の子。そのふつうの男の子の心が、ある先生との出会いによって、大きく動いて、どんどんと広がっていきます。その様子を見ていると、気持ちが晴れ晴れしていくようでした。
子どもたちの心も、こんな風に鮮やかに広がっていってほしいなあと思います。それには新しくて豊かな経験が必要ですね。