前作「どこいったん」は、大切なものを盗られた方が主人公。
それに対して、この「ちがうねん」は、盗った方が主人公です。
前作と同様・・・
個人的には、それ以上にハラハラとする内容でした。
気持ちの良いはずの広い海が、
果てしなく続く闇のような、なんとも不気味な空間に思えます。
悪者である小さな魚に 同情する気持ちはありませんが、
それでも、衝撃の結末には 思わず息をのんでしまいました。
はっきりと描かずに 匂わせているところが、なんとも効果的。
どちらかと言えば、大人の絵本なのでしょうか。
けれども、敢えて子どもにも読んで聞かせたい一冊です。