新刊
はじめてのクリスマス

はじめてのクリスマス(偕成社)

人気コンビがおくる、新作クリスマス絵本

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やまねこ軒

ママ・40代・山梨県、男の子9歳

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やまねこ軒さんの声

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自信を持っておすすめしたい 「いぬのせんせい」と病気の子どもたちの尊い心の交流  投稿日:2021/01/26
いぬのせんせい
いぬのせんせい 作: ジェーン・グドール
絵: ジュリー・リッティ
訳: ふしみ みさを

出版社: グランまま社
なんて美しくて静謐な雰囲気の絵本なのでしょう。ページを開く前からなにかとても尊いものが、この中にあるように感じられました。

読み進めていくと、その予想は当たっていました。
絵本の中で描かれるのは、「せんせい」と呼ばれる一匹の犬と重い病気を抱える子どもたちの、尊い心の交流です。

病気の子どもたちにじっとよりそい、ただ一緒にいることで、どんなお医者さんにも薬にもできない治療をする「ファシリティ・ドッグ」の存在。これまで耳にしたことはあったものの、どうして子どもたちは元気になるのだろう、犬にはどんな力があるのだろう、と不思議に思っていました。けれども、この絵本を読んでいると、いつの間にか病気の子どもたちの気持ちになっていて、「せんせい」に会えるだけでどんなに嬉しくて心強いか、ほっと安心できるか、ということが身をもって感じられました。「せんせい」のふわふわの毛に触れる気持ち良さもたびたび伝わってきて、どんなに子どもたちが「せんせい」を必要としているかが伝わってくるようでした。さらに、子どもたちだけでなく、病気の子を抱える親たちの心をも「せんせい」が救ってくれていることが分かります。病気というつらい世界の真っ只中にいる子どもたちとその家族にとって、「せんせい」の存在はどんなに心の助けになっていることでしょう。そのことが、自分事のようにこの絵本を通して感じられます。

前見返しに描かれているたくさんの子どもたちと、後ろの見返しに描かれている子どもたちの絵にも、とても惹かれるものがありました。まっすぐ何かを訴えてくるようにこちらを見つめる陰りを帯びた子どもたちの表情と嬉しそうに笑っている表情の対比。子どもたちが笑っているということは、なんて明るく、大切なことなのでしょう。

「なぜいぬがびょういんをうろちょろしてるんだ!」と怒鳴って尊い世界を壊してしまう頭でっかちな男の人のようにならないように、どんな状況においても想像することを忘れず、大切なことは何かを感じ取れる柔らかな感性を持った大人でありたい。そうした大人が増えていくことが、日本に「ファシリティ・ドッグ」を広めていく第一歩なのではないかと、この絵本が教えてくれたように感じました。
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自信を持っておすすめしたい 子育ての頼もしいお守りに。  投稿日:2016/11/30
ママの心に寄りそう絵本たち
ママの心に寄りそう絵本たち 著: 磯崎 園子
イラスト: 掛川 晶子

出版社: 自由国民社
0歳子育て真っ最中の新米ママです。
めまぐるしく変わる成長を喜びながらもその早さについていくのがやっとだったり、私の育児これで良いのかな、と不安になったり。息子のことで気持ちが良い方にも悪い方にも揺れる毎日の中、この本に出会いました。
読み終えて、ひたすら、ほっ。気づかないうちにがっちり入っていたらしい肩の力が抜け、ふわっーと温かな安堵感に包まれました。

「あかちゃんと絵本たち」の章ではひたすら共感し励まされ、「ママの心に寄りそう絵本たち」では、一文一文が心の深いところにすっーと入ってきて、思わず涙がほろり。「夢中を育てる絵本たち」「子育ての味方になる絵本たち」では、まだ見ぬ子育ての大変さをのぞき見るようでドキドキしながらもたびたび笑わせられて。磯崎さんの言葉にかかればその大変さも何だか楽しみになってしまうから不思議です。

中でも一番ぐっときてしまったのは「ママスイッチ」という言葉。子どもを産んでから、いろんなニュースを見ても聞いてもあらゆる痛みが自分のことのように迫ってきて、心配事も次から次へと。いったいどうしてしまったのだろう?と思っていた私にとって「ママスイッチ」という言葉はぴたりとはまり、こんな気持ちになるのは私だけではなかったのだということに強く励まされました。

紹介本に繋がるエッセイがあまりに面白いので、ついついそちらの感想ばかり書いてしまいましたが、もちろん絵本ガイドブックとしてもかなり助けられそう。
ロングセラーから出たばかりの話題の絵本まで、子育て中に手にとりたい、お風呂、歯みがき、トイレトレーニング、おやすみの絵本や、子どもに読んであげたい保育園・幼稚園の絵本、虫、おばけ、乗り物絵本、ママが自分のために楽しむ絵本など、これ1冊でとびきりのおすすめ絵本に135冊も出会えるなんて、なんてありがたいのでしょう。さらに、ユーモラスだけれどなぜか泣けてしまうイラストも素敵なのでご注目を。

この先、子育てに奮闘しながら合間合間にお世話になるに違いない、頼もしいお守りのような1冊です。
参考になりました。 5人

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