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自信を持っておすすめしたい 忘れないことも確かな支援  投稿日:2024/05/26
あさいち
あさいち 語り: 輪島・朝市の人びと
絵: 大石可久也

出版社: 福音館書店
それは2024年(令和6年)の正月元旦の夕刻でした。
 のちに多くの人が、なにもこんなにめでたい日に酷いことが起こらなくともいいのにと
 声を暗くしたものです。
 夕方4時10分に、石川県能登半島でマグニチュード7.6の大地震が起こります。
 「能登半島地震」と呼ばれることになる大震災です。
 この時期の北国の夕暮れは早く、どんどん暗くなる街に津波警報が出て、
 日本中が正月気分どころではなくなります。
 暗くなる街に大規模な火災が発生し、どんどん燃え広がる様が
 テレビ中継されていました。
 場所は石川県輪島の中心、朝市通り。
 石川の観光名所のひとつでもあり、実際に訪れたことのない人でも
 その名前だけは耳にしたことのある場所です。
 翌朝、朝市通りの変わり果てた姿に誰もが声をなくしたと思います。

 大石可久也さんが絵を描いた絵本『あさいち』は、
 今回の震災後に作られたものではありません。
 奥付を見ると、1984年4月に出版されています。
 なので、もう40年前の絵本です。
 焼けてしまった多くの店舗と通りの悲惨な姿から、
 もしかすると輪島の朝市の賑わいも忘れかねません。
 でも、この絵本には朝市の賑わいが、人々の笑いが、行きかう言葉があふれています。
 文となる「かたり」は、「輪島・朝市の人びと」となっていて、
 もうこれは記録映画のようでもあります。

 この絵本に登場する人のなかにも
 今回の震災で被災された人がいるかもしれません。
 どうか、ご無事でありますように、と祈るしかありません。
 被害にあった街や人たちへ色々な救済の方法があるでしょう。
 具体的な救済ができなくとも、
 この街の人たちのことを忘れないでいることもりっぱな救済です。
 絵本『あさいち』は、そのことを教えてくれます。
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自信を持っておすすめしたい 想像の翼を広げよう  投稿日:2024/05/19
もしもねこがそらをとべたら
もしもねこがそらをとべたら 作: 西島 三重子
絵: 黒田 征太郎

出版社: NHK出版
絵本はひとりの絵本作家が絵も文もつくって生まれることもあれば、
 文と絵を別々の人が担って出来ることもある。
 後者の場合、文と絵、どちらが先にあるのだろう。
 それとよく似ているのが、楽曲の詩と曲の関係だろうか。
 詩が先にあって曲がそれに合わせることも、またその逆で曲が先にできることもあると聞いたことがある。
 絵本はどうだろう。
 やっぱり文が先のような気がするが。
 では、この『もしもねこがそらをとべたら』はどうだろう。
 絵を描いているのは、自由な作画で多くのファンをもつ黒田征太郎さん。
 文を書いたのは、「池上線」を歌ったシンガーソングライターの西島三重子さん。
 絵本を読むと、やはり黒田さんの自由な絵がまずあるような感じがするが、
 やはりこれは二人が共同で作りあげた作品だろう。

  「もしもねこが空を飛べたらどうだろう?」、
 そんなことからどんどん想像の翼が広がっていく。
 「空を飛べたら小鳥をつかまえようとするんじゃないかな」
 「もしもねこが花になったらどうだろう?」「それ、おもしろいね」みたいな、
 そんな会話が聞こえてきそうな絵本だ。
 だから。最後にある「そうぞうは いつか きっと ぼくたちに ちからを くれる」という一文が、すっと心にはいってくる、

 それにしても、1939年生まれの黒田さんの自由な絵はどうだろう。
 人間、こうでなくちゃ。
 生きるって、こうでなくちゃ。
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自信を持っておすすめしたい 今が旬のそらまめを味わいながら  投稿日:2024/05/12
そらまめくんとめだかのこ
そらまめくんとめだかのこ 作・絵: なかや みわ
出版社: 福音館書店
一口に「えんどう」といっても、食べるところによって少し違いがあります。
 サヤエンドウは若どりしたさやを食べます。キヌサヤと呼ばれているのが、これ。
 スナップエンドウはさやと豆の両方を食べ、
 実エンドウは丸々と太った豆を食べます。グリーンピースがこれにあたります。
 関西では「ウスイエンドウ」が有名です。
 ただ見た目はよく似ていますから、それを描き分けるのは難しいと思います。
 それでも、「そらまめくん」シリーズでおなじみの、
 なかやみわさんはその違いをとてもうまく描く絵本作家といっていいでしょう。

 なかでも、やはりそらまめの描き方が抜群。
 大きなそらまめのさやを柔らかいベッドになぞられたセンスがあればこそ、
 このシリーズがたくさんの子どもたちから人気を得たといえます。
 この『そらまめくんとめだかのこ』も、そんな人気シリーズの一冊で
 このなかでも「えんどう」たちのさやのちがいなどうまく描かれています。

 大雨のあと、そらまめくんたちの遊び場だったところに大きな水たまりができます。
 なんとその水たまりに川から流されてきためだかの子がいるではないですか。
 そらまめくんたちは、めだかの子を川に戻してあげようと相談します。
 でも、どうやって川まで運べばいいでしょう。
 まめたちのさやに水をいれて運ぶことにしましたが、
 さて誰のさやが一番いいのかな。
 ここはやっぱり一番大きな、そう、そらまめくんのさやですね。

 今がそらまめの旬。
 おいしいそらまめを食べる時、そのさやにめだかの子がいないか
 のぞいてみてはどうですか。
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自信を持っておすすめしたい いのちの息吹を感じる絵本  投稿日:2024/05/05
た 作: 田島 征三
出版社: 佼成出版社
この絵本の迫力は
 高学年でも中学生、高校生でも多く感じることがあるのではないかな。
 そして、なによりも田島さんが伝えたいことは、
 おこめづくりが害虫などとたたかい、皆でたすけあって
 ようやく収穫にいたること、
 だから余計に人は収穫をたたえあい、よろこび、たのしむ。
 そういう歓喜こそが、いきるという力を生み出しているということだと思います。
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自信を持っておすすめしたい 星新一は本の妖精?  投稿日:2024/05/01
星新一ショートショートセレクション(14) ボタン星からの贈り物
星新一ショートショートセレクション(14) ボタン星からの贈り物 作: 星 新一
絵: 和田 誠

出版社: 理論社
  『星新一ショートショートセレクション14』(理論社)。
 表題作である「ボタン星からの贈り物」をはじめとして、13篇の「ショートショート」が収められた、児童書。
 装幀・挿絵(それぞれの作品にひとつ挿絵がついています)は、和田誠さん。

 いままでの巻より収められている作品が少ないのは、「午後の恐竜」という作品がちょっと長めのショートショートになっているから。
 これはある日突然世界中に恐竜が現れるのですが、実態がなく、その不思議な現象に誰もが首をひねります。その一方で、水爆を積んだ潜水艦が行方不明となっていて、もしかすると世界中で起こっている現象は、人が死の直面に過去の人生を見るというものではないか、つまり人類は滅んで…。
 ショートショート超えた、一級のSF作品として楽しめます。

 また、表題作の「ボタン星からの贈り物」もうまいオチがついていて、ショートショートというのは物語の設定の巧拙もありますが、オチの切れの良さとも関係しているように思います。
 思わずニヤリとするオチがあると、とても満足できます。
 星新一さんがいつまでも人気があるのは、そういったオチの巧さにあるといえます。

 この巻にある「友だち」という作品もいい。
 小さい娘がどうも妖精と遊んでいるようだと心配する父親。父親には妖精なんかつくりごとだと思っている。相談を受けた医者の言葉。
 「われわれは本を読み、そこから限りない知識と創造力を得ています。しかし、自分でその楽しみを味わう方法を、幼いころ、最初に手ほどきしてくれたのは、だれでしょう。」
 誰のところにも、妖精はやってきていたのかもしれません。
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自信を持っておすすめしたい 追悼・さとうわきこさん「ありがとう、ばばばあちゃん」  投稿日:2024/04/21
ことりのうち
ことりのうち 作・絵: さとう わきこ
出版社: 福音館書店
絵本作家のさとうわきこさんが2024年3月28日、89歳で亡くなられました。
 朝日新聞によると、
 「1987年刊行の「いそがしいよる」をはじめとした「ばばばあちゃん」シリーズ19作は、
 累計394万部のロングセラーになった」とありました。
 どこかでさとうさんの「ばばばあちゃん」の絵本に触れたことがあるかもしれません。
 お母さんに読んでもらったかも。幼稚園の先生が開いてくれたかも。
 あるいは、おはなし会で聞いたことがあるかも。

 この『ことりのうち』も「ばばばあちゃん」シリーズの一冊で、読んでみると、
 さとうさんのなんともいえないやさしい絵のタッチと
 ばばばあちゃんや森の仲間たちの弾むような会話が心地いいことを
 あらためて感じました。
 森の仲間たちと書きましたが、彼らはきつねやたぬきといった動物たちでそれが擬人化されていて、
 そういうあたりもこのシリーズの人気を高めているのかもしれません。

 『ことりのうち』は、ばばばあちゃんの発案で
 森の木にたくさん小鳥のうちをつくって、小鳥のこえを楽しもうというお話。
 ところが、そこにやってきたのが、とても大きな鳥で、その鳴き声といったら
 耳が痛くなるくらい。
 はて、この鳥はどこからやってきたのかな。

 季節は初夏。
 愛鳥週間も近い。
 木陰で小鳥のこえ聞きながら、さとうわきこさんの絵本をひらくのもいい。
 空のかなたでさとうわきこさん、手をふっているのではないかしらん。
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自信を持っておすすめしたい これが和田誠さんの最初の絵本  投稿日:2024/04/14
ぬすまれた月
ぬすまれた月 著: 和田 誠
出版社: 岩崎書店
2019年10月に亡くなったイラストレーターの和田誠さんのたくさんの仕事の一つに
 「絵本」があります。
 絵本での大切なこととして、
 「まず絵がいいこと。上手じゃなくてもいいから、魅力的な絵。
 面白い流れがあること。物語であっても、感覚的なものであっても、
 あとは展開させるデザイン」と話しています。
 『ぬすまれた月』は、そんな和田さんが初めて手がけた自作絵本です。
 1963年のこと。

 その時のことを和田さんは後年こう語っています。
 「画家がお話も作るというのが条件でした。ぼくはまだ駆け出しのイラストレーター。
 作と絵の両方をやるのは初めてで自信もなく(中略)ドキドキしながら参加した」と。
 本人はそう言いますが、そんなことはありません。
 この絵本はとてもうまく出来ていて、
 和田さんの言葉を借りるなら「展開させるデザイン」がずば抜けています。

 柱になるのが、空から月をとってきたお話。
 そんな大事な月がある時盗まれて、さまざまな人の手にわたります。
 ご存じのように月は時々で姿かたちを変えるので、
 そのあたりが物語を面白くさせています。
 こんな物語の前後に、月のかたちであったり変化がどのように起こるのかを
 巧みなイラストで説明していきます。
 そのバランスがとてもいい。

 最初の刊行以来、何度かリニューアルされながら読み継がれているのも、
 絵本としても魅力があるからです。
 そう考えると、和田さんにとって「絵本」はとっても大切な仕事だったに違いありません。
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自信を持っておすすめしたい 星新一と和田誠の怪しい?関係  投稿日:2024/04/02
星新一ショートショートセレクション(13) クリスマスイブの出来事
星新一ショートショートセレクション(13) クリスマスイブの出来事 作: 星 新一
絵: 和田 誠

出版社: 理論社
 『星新一ショートショートセレクション13』(理論社)。
 表題作である「クリスマスイブの出来事」をはじめとして、21篇の「ショートショート」が収められた、児童書。
 装幀・挿絵(それぞれの作品にひとつ挿絵がついています)は、和田誠さん。

 表紙の和田誠さんのイラストが笑わせてくれる。
 大きなトナカイがサンタクロースをまるで飼い犬のように持っている絵。星新一さんのショートショートをイラストにしたものかと思うだろうが、表題作「クリスマスイブの出来事」はこのイラストとはまったく違うので、ご注意あれ。
 では、どんな話かというと、クリスマスイブの夜に贈り物を届けていたサンタクロースが泥棒と間違えられるコント風のもの。
 ストーリーをじゃましない和田さんのイラストを、星さんは気に入っていたようだ。

 和田さんのイラストで今回秀逸だったのは、「協力的な男」という作品につけられた挿絵。ほかの作品でもそうだが、作品ひとつに和田さんの挿絵が一枚、一ページ分つく。
 この「協力的な男」の場合、和田さんは一ページを使って、何の変哲もない男の上半身を描いただけ。
 この絵から、強奪事件の犯人だと自首してきた男とその男の嘘に騙される警察の話を想像できる人はいないだろう。
 それでいて、星さんが作品で書いた自首をしてきた男は、きっとこんな風貌だろうと思わせるものが、和田さんのイラストにあるのが不思議だ。

 星新一さんと和田誠さん。
 二人の力が合わさって、星新一ワールドはうんと広がったといえる。
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自信を持っておすすめしたい 今年の桜はどんな思い出をつくるでしょう  投稿日:2024/03/31
そらはさくらいろ
そらはさくらいろ 作・絵: 村上 康成
出版社: ひかりのくに
こんな季節にぴったりの絵本を見つけました。
 村上康成さんの『そらはさくらいろ』。
 最初のページは、見開きで若草萌ゆる丘に大きな桜の木が三本。
 女の子が地面に寝転がって、空をみています。
 そして、書かれた文章は「さいた さいた、さくらが さいた。」
 そこから、女の子が見ている青空が次々と描かれていきます。
 犬やチョウやカエルたちが女の子に何をしているのと尋ねます。
 女の子はいつも「そらを みてるの。」とこたえます。
 その空にいつのまにやら、たくさんの桜の花びらが舞い始めます。
 青空はそんな桜の花びらで「さくらいろ」になっています。
 村上康成さんの素朴な絵にふっと春の夢を見るようです

 桜は咲き始めたばかりの一輪二輪もいいけれど、
 やっぱり桜は満開がいい。
 咲くのが遅かった今年の桜、どんな光景を見せてくれるだろうか。
 どんな思い出を残してくれるだろうか。
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自信を持っておすすめしたい ネガティブな人はこの絵本で前向いて  投稿日:2024/03/24
なんていいひ
なんていいひ 作: リチャード・ジャクソン
絵: スージー・リー
訳: 東 直子

出版社: 小学館
何事も前向きにとらえることができる人っているもので
 そんな人に出会うと羨ましくなる。
 自分の性格がポジティブ(前向き)なのかネガティブ(うしろ向き)なのか
 いくつになっても、やはりつい考えてしまう。
 その都度、もっと前を向かないといけないと反省する。
 アメリカの作家リチャード・ジャクソンさんが書いた
 絵本『なんていいひ』(絵は韓国生まれのスージー・リーさん)を読んで、
 ついそんなことを思った。

 だって、空が真っ黒で、しかも外に出かけることもできないくらいの大雨。
 そんな日に部屋にいる三人のきょうだいは、それでも
 「なんて いいひ」と楽し気に踊っている。
 これってどうみても、ポジティブでしょう。
 しかも、三人は大雨にも関わらず、外に飛び出してスキップまでしちゃう。
 映画「雨に唄えば」のジーン・ケリーみたいに。

 そんな三人の気分そのままに、空はどんどん明るくなって、
 たくさんの子供たちが野原にやってきます。
 世界はいつのまにか躍動感にあふれかえります。
 大雨が降っても、ポジティブに向き合うと、
 この絵本の子供たちのような命にあふれた生き方ができる。
 子供向けの絵本だけど、
 もしあなたが今大雨に閉じこめられているとしても
 前を向けるそんな一冊。

 日本語訳は、歌人の東直子さんです。
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