サヘル・ローズさん自身が難民で、養母に育てられたこと、自らが難民キャンプを訪れて、子どもたちと交流を続けているという中から生まれた絵本です。
子どもたちの絵と、手紙を基にアレンジされた内容とのことなので、サヘル・ローズさん自身の思いのもとに加筆はされているかもしれません。
それでも、子どもたちの思いや声に耳を傾けることが本当に必要だと感じます。
戦争の犠牲者である子どもたちは、戦争を憎みはしても、敵国を憎んではいないということがとても重く感じられます。
彼らが疎ましく思っているのは戦争を起こし、戦争を終わらせない大人たちのプライドなのです。
家族を失い、生活を壊されても、彼らはとてもピュアです。
彼らもいずれ大人になります。
無事に成長できることと、大人になっても気持ちが今の大人たちに染められないことを祈ります。