
2011.3.11 東日本を襲った未曾有の大地震。押し寄せた大津波の影響で、福島第一原子力発電所は、全電源を喪失した。 そんな中、刻一刻と迫る炉心溶融を食い止めるため、死地に残り、命を懸けて原子炉建屋に突入した、名もなき作業員たちがいた。 心の中に、大切な誰かを想いながら――。
一方、避難所では、作業員の家族たちが、余震におびえながら、奇跡を信じて待ち続けていた。 海外メディアは、福島第一原発に残った人たちを「Fukushima 50(フクシマフィフティ)」と呼び、連日報道した。 フィフティたちの死闘を克明に描くのみならず、彼らを待ち続けた家族・恋人たちの視点も織り交ぜて綴られた、渾身の小説版。
それぞれの「あの日」がここにある。 わたしたちは、あの日を、忘れてはならない。
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