![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
ぜんそくの発作で命を落とそうとしていたアーサーのもとに、どこからともなく奇妙な男があらわれ、鍵を渡す。 ふしぎなことに、その鍵をにぎると、呼吸が楽になった。そして、奇妙な男がいなくなったとたん、 空中から手帳が落ちてきた。なんの気なしに手帳をポケットにつっこみ、ふたたび意識を失うまぎわ、 鍵を手ばなしたアーサーだったが、病院のベッドでふと枕の下に違和感をおぼえて手を入れてみると、 手ばなしたはずの鍵がある。ポケットにも、ちゃんと手帳が入っていた。 手帳には『ハウスおよびその周辺の詳細地図帳』という題が刻印されていた。 手帳をひらくと、真っ白のページにつぎつぎと文字や図がうかびあがってきた。 この鍵と手帳はいったい――? そして『ハウス』とは?アーサーの前にとんでもない世界への扉が開く――。 ファンタジーの天才ガース・ニクス最新作。シリーズ全7巻中、すでに刊行ずみの巻は すべてアメリカでトップ10入りをはたしている超人気シリーズ第1巻。
![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
中学生の朝読用に探してきました。
作者の名前は聞いたことがあったし(まだ読んだことはありません)、
本のカバーに触れたとき、ドキドキしたんですよね〜。面白そうな作品だなって。
プロローグのシーンは、正直「えっ!?これは何?意味がわからない?」王道のファンタジーだと思い込んで読み始めたので、まるでSFな始まりが飲み込めず、2回も読み直してしまいました。
ところが、本篇に入ったらあまりの面白さに一気に読み切ってしまいました。
物語の世界を確立するための様々な設定も面白いし、
主人公がすごく良くできるヒーロータイプでなく、実は「物語の最初の方で起こした喘息の発作で死んでいたはず」という、病弱で体力のかけらもない少年だったというのが、意外に味があって魅力的でした。
また、悪役たちが『山高帽子』や『シルクハット』などをかぶっているのですが、これは古い時代の服装が流行っているという設定だそうです。
『山高帽子』って言うと、昔から好きだったケストナー:作の『エミールと探偵たち』に登場する泥棒(悪役)を思い出します。
もしかしたら、この作者もエミールシリーズが好きだったのかも!
シリーズ物の第1巻ですが、とりあえずホッとひと段落するところで終わってくれるので、続きは気になりますが、この1巻だけ読んでも、それなりに楽しめる内容になっています。
字の大きさも、紙質もとても読みやすいので、ファンタジー好きな中学生、高校生のお子さんたちにお薦めしたいです。
本を読みなれているお子さんなら、小学校の高学年くらいからでも十分楽しめると思います。
早くうちの子たちにも読んでもらいたいです。誰かと、この物語の話をしたい〜。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子15歳、女の子10歳)
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