![みどころ](/images/shoukai_midokoro.gif)
紙や鉛筆、絵の具にはさみに洋服に、出来上がったばかりの大きな羽。部屋中を散らかしながら夢中になって作ったものを身に着け、男の子は外へ出かける。
広い場所に立って、風をよみ、羽を広げ……飛ぶよ! くるり、くるくるり、すいーすすすいー、ひらひらひら。チョウになっている自分が好き!
でも、時には誰かに邪魔されることだってある。またあの子たちだ。からかったり、羽に勝手に触ったり。嫌だな。心が折れそうになる。けれど、パパはいつだって応援してくれるから大丈夫。またチョウになる。今度こそ……。
自分の「好き」に夢中になり、自分の「好き」を大事にする。誰に何を言われても、応援してくれる人がいれば、それが力になってくれるから。作者自身の子ども時代の経験をもとに創作されたというこの絵本。何より魅力的なのは、ワクワクと好奇心が止まらない心や、好きという気持ちに真摯に向き合っている瞬間を、それは楽しく賑やかに描き出してくれている絵。読んでいる人の心まで、軽やかに幸せにしてくれるのです。
やがてまわりの人にも広がっていく。「好き」って、そういうこと。伝わってきますよね!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
くるりーすいすいーひらひらひら…チョウになっている自分がいちばん好き。からかったり、せっかく作ったきれいな羽をとろうとしたりする子たちもいて嫌になることもある。でもパパが応援してくれるから、背中をおしてもらって、またチョウになる。今度こそ羽を広げて飛ぶよ。自分の「好き」を大事すること、大事にさせてあげること、「好き」の力を教えてくれる絵本。
![ベストレビュー](/images/shoukai_bestreview.gif)
とても躍動的な絵でした。
チョウになりたくて、羽と触覚を作った男の子。
楽しく舞っていたけれど、少年たちにいじわるされて、気分が台無しになってしまいます。
でも、やけくそになった男の子に、パパが寄り添います。
パパは多くを語らないけれど、男の子をしっかりと包み込んで前を向かせます。
テーマとは少しずれるかもしれませんが、親とはどうあるべきなのかを、それとなく教えてもらったような気持ちになりました。 (めむたんさん 40代・ママ 男の子22歳)
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