
はるくんは、家にいる猫「ぐうたら」が大好き。だけど、時々うらやましく思うことがあります。
「ぐーちゃんは いいなぁ。 ぐうたらしているだけなのに ほめられて」
そうなのです。あくびをすれば「かわいい!」、ごはんを食べれば「えらいぞ」、毛づくろいすれば「じょうず じょうず」。そして、思いっきりぐうたらするのです。
そんなある日、はるくんが大事にしていたキーホルダーが行方不明に。はるくんは、ぐうちゃんを連れて家中を探しまわるのですが……。
実は愛猫家でもある絵本作家ひがしちからさんによる初の猫絵本! 描かれているのは、これ以上ないくらいの見事な「ぐうたら」っぷりを披露してくれる猫と少年の、これまた極めて平和な日常のやりとり。ちっとも協力してくれないその態度や表情のふてぶてしいことといったら。けれど、マイペースであればあるほど愛らしく見えてくるのだから困ったものです。
最後はぐーちゃんの手柄か偶然か。そんなことはどっちだっていいですよね。猫を愛する人たちのニンマリした顔が浮かんでくるような絵本です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)

はるくんの家で飼っている猫の名前は「ぐうたら」。その名のとおりいつもぐうたらしているだけなのに、あくびをすると「かわいい!」、ご飯を食べると「えらいぞ」と、なんでもほめられます。そんなぐうたらのことを、はるくんはときどきうらやましく思っていました。ある日、はるくんが大事にしていたキーホルダーが行方不明になり、ぐうたらを連れて一緒に探すのですが――。 愛猫家としても知られる人気絵本作家・ひがしちからさんが、長年一緒に暮らしている老猫をモデルに猫と少年の平和な日常を魅力たっぷりに描きました。読んだ後、我が家の猫のことがいっそう愛おしく思えてくるような絵本です。
|