町のはずれ、こわれかけた野外劇場に住んでいるという女の子。最初はあやしいと思われていたものの、たくさんの人たちがモモに会いにきました。それはモモが人の話を聞くことが得意だったからです。モモに話を聞いてもらうと、自分のしたいことがはっきりとわかったり、間違いに気づいたりします。やがて鳴かなくなったカナリアや、雨や風までがモモに話をし……ミヒャエル・エンデの名作刊行50周年を記念して企画された絵本版。
あの膨大な物語を32ページの絵本で表現しようなどという暴挙かと思ったら、物語の一部をピックアップしたお話だそうです。
なので、物語の主題とは少し距離感があるのですがあまり意識していなかった視点を浮かび上がらせてくれました。
モモは人の話を聞くことが、とても優れていたのですね。
人々は、モモに話を聞いてもらうだけで、自らが自分の抱えている問題を解決していけるというのです。
聞く力の大切さを感じました。
ベッポの話も重要です。
目標までの距離の長さで憂えるよりも、もっと近い所を見ていれば良いという発想、なるほどと思います。
こんな形で「モモ」が絵本シリーズになると良いのになと思います。
(ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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