
かえるのケロロは、散歩中に、ふわふわした緑色のにわとりに出会います。 「きみ、だあれ? ぼくはケロロ」とケロロ。 するとにわとりは「コケケ、ぼく、こけのコケコッコー」。 ふたりは一緒に散歩することになり、コケコッコーはケロロを背中にのせて歩きはじめました。
ちなみに、こけって…? 「苔」!? そうなんです。よく見ると絵の中は緑色の苔だらけ。 コケコッコーは、どんどん苔のともだちに出会って背中にのせていきます。 ジャゴケのヘビくんや、ギンゴケのギンばあちゃん。 コスギゴケのスギコさんや、ヒメシノブゴケのシノブひめ。 みんなコケコッコーの背中にのることに! 「いっしょに おさんぽ オッケー コッケー!」 コケコッコーの一団はどこまでいくのでしょう。 そしてついにたどりついたところは…!?
『いもむしれっしゃ』や『おちばいちば』で、にしはらみのりさんを知り、そのユニークな絵本世界のファンになった人もいるのではないでしょうか。 本書は、一冊まるごと、苔を案内するファンタジーになっているのがおもしろいところ!
さて、一団が着いた、木の根っこのショッピングモールには、ふしぎでかわいいお店がいっぱい。 コケティッシュなデザインの「ブティックコケティッシュ」、効き目がありそうな「くすり石ノ上万年堂」。 ケーキ屋さん「パティスリー コ・ケーキ」や、遊園地ならぬ「こけえんち」、苔となかよしの生き物クマムシのマッサージ店なんかもありますよ。 いつまでも眺めていられそう……。 と、思いきや、お話はここで終わりませんでした。かわいいシノブひめがさらわれちゃった!? さあ、どうなったのか、絵本を読んでのお楽しみ!
にしはらみのりさんが描く苔ワールド。苔って、実はいろんな形や種類があったんですね。 ふんわり、みずみずしい緑の世界に癒され、想像力を刺激されます。 見返しの「こけさんぽマップ」「きのねモール フロアガイド」にもわくわくします! 隅々まで楽しい、絵本作家・にしはらみのりさんのファンがさらに増えそうな一冊です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)



デビュー作『いもむしれっしゃ』が大ヒットのにしはらみのり待望の最新作! 細部まで描かれた苔の世界には、楽しいお店やかわいい虫の姿など、みどころ満載! 足元の小さな森をいっしょに冒険しよう。
かえるのケロロと苔のコケコッコーがおさんぽにでかけます。途中、ジャゴケのヘビくんやギンゴケのぎんばあちゃん、コスギゴケのスギコさん達に出会い、みんなでいっしょに「きのねモール」へむかいます。中に入ると、「コケダ家具」や「おもちゃモスモス」など、楽しそうな苔のお店がいっぱい。屋上には「こけえんち」があり、ジュースやさんでコケあおじるを飲んだり、おひるねひろばで苔のクッションでひとやすみをしたり……。そこへ、怖い目をした鳥が、シノブひめをめがけて襲いかかってきて……。
実際の苔の特徴を生かしたキャラクターたちが、頁のどこかにかくれています!

こけさんぽマップがあってどこを散歩したのかがわかっていてコケの世界を満喫出来ます。私は、きのねモールに行ってみたいです。きのこモールの社長さんのオキナじいさんは、儲けよりみんなに楽しんでもらいたいと思っているような感じに見えました。きのねモールフロアガイドを眺めているのも楽しかったです。 (押し寿司さん 60代・じいじ・ばあば )
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