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谷間の小さな村で雑貨屋をひらいているおばあさんは、遠い村で働いているという息子の話をよくしていました。でも村の人たちはみんな知っていたのです。おばあさんに息子はいなくて、昔からのひとりぐらしだったことを。ところがある日、「孫娘の千枝ちゃん」がひょっこりやってきて…。心がぽっとあたたかくなる、安房直子絵ぶんこシリーズ第4弾。

ずっと一人で暮らし、雑貨屋を営んでいるおばあさん。そのことを村の人達はみんな知っているけれど、おばあさんはありもしない息子一家の話をまことしやかにします。それは空想だったのですが、ある時、現実となり、おばあさんの目の前に可愛らしい孫が現れます。お父さんの作ったせっけんを売って欲しいと。なんと素敵な話なのでしょう。でもお話はそれだけではありません。優しいおばあさんのことをもしかしたらずっと見ていたのか、それは子たぬき達だったのです。おばあさんの夢を叶えてあげたかったのか、自分たちにも優しいばあさんが欲しかったのか。寂しいとき、夢でもいいので、そんな出会いをしてみたいと思いました。
(SNOWDROPさん 60代・じいじ・ばあば )
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