もうすぐおねえちゃんになるうたちゃん。あかちゃんがやってきたら、何をしてあげたらいいかと思案しています。
「そうだ。みんなにもきいてみよう」
うたちゃんは大きなポストを作って、森の動物たちに、いいことを思いつたらお手紙を書いてポストに入れてね、と呼びかけます。
郵便ポストには動物たちからたくさんのお手紙が届きました。そこには「あかちゃんが生まれたら一緒にお花畑に連れて行ってあげよう」「夜のボートに乗せてあげるのはどう?」などのアドバイスが。手紙を読んで想いを巡らすうちに、うたちゃんはだんだんと心の準備ができて、おねえちゃんになる自信がわいてきます。
作者のあいざわふみさんは、アメリカ在住の作家さん。ご自宅近くには森もあって、周りにはりすやウサギがちょこちょこ顔を出すことも。お子さんが小さい頃には、身近な動物たちを追いかけながら、話しかけることもあったそうです。きっとそんな微笑ましいエピソードが、このおはなしを作ったのですね。
優しい色合いの温かなイラストで、絵本全体からは安心感が漂っています。きょうだいを迎えるおにいちゃん、おねえちゃんにそっと寄り添ってくれるおはなし。そんな時にぜひ手渡してほしい一冊です。
(出合聡美 絵本ナビライター)
あかちゃんがやってきたら、何をしてあげたらいいのかな。 うたちゃんは、いいことを思いついたらお手紙をちょうだい、と森の動物たちによびかけました。 「お花畑につれていってあげようよ」「夜のボートにのせてあげるのはどうかしら」 楽しみいっぱいのお手紙が、うたちゃんのもとへ届きます……。
おねえちゃんになることに憧れている下の娘に読みました。「あかちゃんがやってきたら、何をしてあげたらいいのかな。」森の動物たちに呼びかけてお手紙を書くことにしたうたちゃん。
みんな、まだ見ぬ赤ちゃんに対する期待とわくわくでいっぱいで、読んでいて微笑ましくなります。こんなふうにみんなが待ちわびてる中で生まれてくる赤ちゃん。幸せな気持ちでいっぱいになりました。 (ouchijikanさん 40代・ママ 女の子8歳)
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