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黒猫クロロのお誕生日に、友だちの動物たちが集まって、にぎやかなお祝いパーティがはじまりました。でも……あれ? いつの間にかクロロの姿が見えません。クロロは時々、闇にすうっと溶けるように、姿が見えなくなってしまうんです。
黒猫の男の子の、誕生日の一夜のおはなし。クロロは静かな猫ですが、おしゃれな帽子といい、月の輝きをうつしだすきらきら光る目といい、存在感ピカイチです。でも周りを取り囲む動物たちもすばらしく、犬、ひよこ、カンガルー、キリン、リス、ワニ、アライグマ、ウサギ、カエル……。生き物の1匹、1匹の表情やしぐさを眺めているだけで飽きません。
小説家であり児童書では「パンダのポンポン」などの人気シリーズを手がける野中柊さんと、鮮烈な画風の木原未沙紀さんの初コンビ作品。木原未沙紀さんは1986年生まれのイラストレーターであり今作が初めての絵本。今回、野中柊さんご本人の希望でクロロを描くことになったそうです。
クランベリーゼリーのような色鮮やかな紅色と、黄色く輝くおつきさまのスープのシーンが、ひときわ心に残ります。奇抜に思える、動物たちの洋服や装飾物も、摩訶不思議な世界観をみごとにあらわしています。まるで夢のようなパーティの夜。子どもの心に鮮やかなイメージを残すでしょう。本書をきっかけに、木原未沙紀さんの絵のファンも増えそうな1冊ですね。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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こんやは うまれて はじめての まんげつの おたんじょうび おいわいの ごちそうは なあに? 今日は、くろねこのクロロのお誕生日。お友だちの動物たちがあつまって、にぎやかにお祝いします。クロロは夜になると、ときどき、すがたが見えなくなってしまう不思議なねこ。今日もまたパーティーのさなかに、まるで闇に溶けたみたいに、すうっと消えてしまいました。いったい、どうして? どこにいっちゃったのでしょう? お友だちの動物たちは、あわててクロロを探しますが━━ ――美しい文章と緻密な絵で、くろねこの男の子の摩訶不思議な誕生日を描いた物語。
数多くの小説や童話、絵本を生みだしてきた作家・野中柊と、かわいらしくも鮮烈な画風のイラストレーター・木原未沙紀が、初めてコンビを組んだ絵本。
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外国の絵本みたいだなと思って、手に取りました。
誕生日パーティの最中にいなくなったクロロを探して家じゅうを歩き回る大勢の友だち。
ドアからドアを通り抜けて探すページが外国の絵みたいで、ほかページも外国みたいで、惹きつけられました。
(といっても、私は外国の絵本に詳しいわけではありませんが。)
日本の絵本だけではなく外国の絵本も読んでみようかという気持ちになりました。 (めむたんさん 40代・ママ 男の子22歳)
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