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感情と社会性に関わるスキルを磨く機会は、日常の教科学習のなかに溢れている! 教師の気づきで教室を変える最新手法
クラスの友達とよくケンカをしてしまう生徒、暴言や暴力で友達を傷つけてしまう生徒、言いたいことが言えずにいつも我慢している生徒。みなさんの学校にも、このような生徒はいませんか? また、大きな問題になることは少ないけれど、集中力が続かずソワソワしている生徒、その場の状況に即した行動がとれず浮いてしまう生徒、協働作業が苦手な生徒、目標設定や時間の管理ができない生徒など、少し気になる生徒が増えていないでしょうか? 昨今、これらの問題の背景の一因として、社会性と感情に関わるスキルの未熟さが挙げられています。例えば、暴言を吐く・暴力をふるう生徒には、自分の感情を上手にコントロールする感情調整や適切に問題を認識する認知調整のスキルが不足しているかもしれません。また、いつも我慢している生徒には、勇気やリーダーシップを発揮しようとする公共心や自分の強みを認識するアイデンティティーやエイジェンシー(主体性)が十分に備わっていないかもしれません。こうしたスキルを育成するための「感情と社会性を育む学び・教育(SEL:social and emotional learning)」のプログラムが、世界中で開発・実施されています。 本書では、こうしたSELのスキルを育成する手段が、日常の教科学習の場面に溢れているという認識に立っています。教師がSELのスキルを高める機会に気づいて、ちょっとした工夫を凝らすことができれば、生徒の学力もSELのスキルも確実に高まっていきます。 著者は自身の豊かな経験と確かなエビデンスに基づいて、本書でその具体的な実践法をつぶさに紹介してくれています。多くの先生方に読んでいただき、日々の教育活動に活かしていただけることを心から願っています。(山田洋平 福岡教育大学教職大学院准教授)
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