のりもの好きな子大集合!
絵本紹介
2022.04.26
5月5日は子どもの日。もともとは「端午の節句」といい、江戸時代の武家社会で後継ぎが無事に成長していくことを祈り、一族の繁栄を願う重要な行事でした。
1948年、5月5日を「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する日」として祝日に制定されました。
絵本には子どもの日を題材にしたおはなしや、こいのぼりが主人公の作品がたくさん出版されています。五月人形を飾り、かしわ餅を食べながら、子どもの日おすすめの絵本を親子で楽しんでくださいね。
この書籍を作った人
1941年福岡県大牟田市生まれ。個性的な文体で独自の世界を展開。『さかさまライオン』(童心社)で絵本にっぽん大賞、『うそつきのつき』(文渓堂)で小学館児童出版文化賞、『がたごと がたごと』(童心社)で日本絵本賞を受賞。絵本の他にも、読み物、詩集など作品多数。他の主な作品に「おれたち、ともだち!」シリーズ(偕成社)、『かあさんのこころ』(佼成出版社)、『とってもいいこと』(クレヨンハウス)、『ぽんぽん』(鈴木出版)などがある。
この書籍を作った人
1948年愛知県名古屋市生まれ。愛知教育大学美術科卒業。「だれのじてんしゃ」(フレーベル館刊)でボローニャ国際児童図書展グラフィック賞受賞。 他に「ペンギンたんけんたい」「オレ・ダレ」「オー・スッパ」(以上講談社刊)、「だじゃれすいぞくかん」「おとうさんのえほん」(絵本館刊)などの作品がある。
この書籍を作った人
1928年東京都生まれ。戦後早稲田大学に入学し"早大童話会"に所属、創作童話を志す。56年に「ぞうのたまごのたまごやき」を発表。以来「ぼくは王さま」シリーズをライフワークとして書き続ける。61年『ぼくは王さま』で毎日出版文化賞受賞。80年『あいうえおうさま』で絵本にっぽん賞受賞。84年「独特のナンセンステールズで、子どもの文学の世界を広げた」功績により巌谷小波文芸賞受賞。「寺村輝夫のとんちばなし・むかしばなし」「おはなしりょうりきょうしつ」「わかったさんのおかし」「かいぞくポケット」など、子どもに人気のシリーズが多い。2006年没。
この書籍を作った人
兵庫県生まれ。金沢美術工芸大学卒業後、教員生活を経て絵本の世界に入り、独自のはり絵の手法を用いて、繊細で心温まる世界を展開している。『ねこのえほん』(講談社)『そばのはながさいたひ』(佼成出版社)で2年連続でボローニャ国際児童図書展エルバ賞受賞。『いもとようこ うたの絵本T』(講談社)で同グラフィック賞受賞。
みどころ
ここは いよのくに、まつやまは かっぱまちです。
街を行き交うのはかっぱたち。みんなどことなくウキウキしています。なぜって明日は「いい日」、特別な日なんです。
「五月の あおぞらよりも、もっと もっと、こころの はれわたる日ですから。」
明日のためにみんな温泉に入って身体を清めます。温泉は、子どもからお年寄りまで集まったかっぱたちで大賑わい。
かわうそやサンショウウオ、えびなど、川の仲間たちも、かっぱ街にやってきて、前祝いのお祭りで盛り上がります。
いよいよ「いい日」当日の朝がやってきました。空も見事な五月晴れ、みんな街の広場へ向かいます。さあ、いったいどんなことが待っているのでしょう・・・?
水の中にあるかっぱまちですが、坊ちゃん列車が走り、道後温泉に温泉街、松山の風景がちりばめられています。絵を描いているのは、松山出身の絵本作家、山本孝さん。すみずみまで細かく描き込まれた絵は遊び心いっぱい。かっぱたちはこんな風に暮らしているんだなぁなんて、眺めているだけでワクワクしてしまいます。
内田麟太郎さんと山本孝さんのコンビが描く行事絵本シリーズ最終巻。
ラストに待っているのは、最高に気持ちのいい景色!壮観の一言です。
「こどもの日」、みんなで子どもの成長を祝う日を、人間と同じようにかっぱも水の中でお祝いしているなんて、なんだか幸せな気持ちになりますね。
かっぱたちが毎年待ちこがれているこの景色が見たくて、何度も絵本を開いてしまいます。
この書籍を作った人
1972年、愛媛県松山市に生まれる。大阪デザイナー専門学校編集デザインコース絵本科卒。「あとさき塾」「メリーゴーランド絵本塾」で絵本を学ぶ。作品に『アブナイかえりみち』『アブナイおふろやさん』『祗園精舎』(ほるぷ出版)『ちゃんがら町』『十二支のおはなし』『がっこういこうぜ!』『おばけのきもだめし』(岩崎書店)『雪窓』『本所ななふしぎ』『学校ななふしぎ』(偕成社)『むしプロ』 『カイジュウゴッコ』(教育画劇)『ぬ〜くぬく』(農文協)『にんじゃつばめ丸』(ブロンズ新社) 『えかきのチャーリーひみつのかべ』(イースト・プレス)『いっすんぼうし』(あかね書房)『はのはのはなし』(アリス館)などがある。
この書籍を作った人
1961年徳島県生まれ。鳴門市在住。小学校教諭、鳴門市立図書館副館長などを経て、現在は、児童文学を中心とする創作活動と講演活動を続けている。絵本『おこだでませんように』(小学館)が、2009年に全国青少年読書感想文コンクール課題図書に、2011年にはIBBY(国際児童図書評議会)障害児図書資料センターが発行する推薦本リストに選出される。同作品で第2回JBBY賞バリアフリー部門受賞。また、『ふくびき』(小学館)、『ともだちやもんな,ぼくら』(えほんの杜)と共に第3回ようちえん絵本大賞を受賞する。その他の絵本に『もぐらのサンディ』シリーズ@〜C(岩崎書店)、『あたたかい木』(佼成出版社)、『えんまのはいしゃ』(偕成社)、『みずいろのマフラー』(童心社)、『ええところ』(学研)、『メロディ』(ヤマハミュージックメディア)など多くの作品がある。
この書籍を作った人
1983年栃木県生まれ。東京在住。多摩美術大学卒業。2011年、『おにぎりにんじゃ』(講談社)で第33回講談社絵本新人賞佳作。絵本に『かけっこ かけっこ』(文/中川ひろたか 出版社/講談社)、『くれよんがおれたとき』(文/かさいまり 出版社/くもん出版)、『かあちゃんえほんよんで』(文/かさいまり 出版社/絵本塾出版)、『ねねねのねこ』(文/おおなり修司 出版社/絵本館)など。そのほかの本に、NHKEテレの番組を書籍化した『ヨーコさんの”言葉”』がある。
出版社からの内容紹介
こどもだけでも、大人といっしょでも、安全においしい料理が作れる
<こどものりょうりえほん>シリーズ第1弾!
こどもだけでも作れる簡単でおいしい料理を、かわいらしい動物のイラストで解説した楽しい料理絵本。
食事作りの準備から後片付け、実際の料理の仕方や調理器具の扱い方まで、一通りの知識が無理なく身につけられる構成です。
すべてのレシピは見開き2ページで完結しており、キッチンで本を広げながら料理をするのにも向いています。
▼内容
このほんをつかうおともだちへ
あんぜんにおりょうりをするために
このほんでつかう「じ」と「やくそくごと」
おりょうりをはじめるまえに
・とうふのみそしる
・たまごやき
・ポテトスープ
・コンビーフキャベツ
・ミックスサラダ
・クロックムッシュー
・ピラフ
・カレーうどん
・フレンチトースト
・モカフラッフ
・フルーツしらたま
・ごはんのたきかた
あとかたづけ
このほんでつかうおもなどうぐ
みどころ
かたづけが苦手な男の子、ぱなしくん。なんでもそのまま、しっぱなし。
「かたづけなくても まあ いいか」
のほほん、のほほん、わかっちゃいるけど、かたづけない。
食べっぱなしの出しっぱなし。使いっぱなしの脱ぎっぱなし。髪ものばしっぱなしでぼさぼさだし、愛犬のモジャだって、お手入れしてないからもじゃもじゃ!
「こんなに ちらかしていると、ごっちゃおばけが やってくるわよ」
見かねたおかあさんがそんなふうにおどかしてみても……
「うそー、そんなの いないよ」
ぜんぜんへっちゃら効果なし! やっぱり今日も、ちらかしっぱなし。
ところがその夜やってきたのは、ごっちゃおばけどころじゃなかった!?
著者は『パンどろぼう』『おいしそうなしろくま』など、ユニークでキュートな世界観がクセになる柴田ケイコさん。ぼさぼさ髪に、眠そうな目のぱなしくん。お洋服も同じものを着っぱなしで、まちがっても清潔ではなさそう。それでもぜんぜん憎めないのは、やっぱり自分と似ている部分があるからでしょうか……?
それでも、ぱなしくんの「○○っぱなし」は、やっぱりやりすぎ! ぱなしくんのことを見かねたのはおかあさんだけではなかったようで、その夜、ぱなしくんのところには、汚いオバケたちがぞろぞろと押し寄せたのです。
ベタベタ大好き、ベタベタようかい! クサいの大好き、むわむわようかい! 汚いものが大好きな彼らは、ぱなしくんのお気に入りの机も服も、みんな食べてしまいます。そしてついには「ウワサのあいつ」まであらわれて?
6歳の娘に読みきかせてみると、はじめはぱなしくんが自分とおそろいだと笑っていたのに、途中からオバケが出てきておとなしい顔つきに……。おとなも、子どもも、どこかしら身に覚えのある、ぱなしくん。やっぱりオバケはいやだから、今日はみんなでおかたづけ……。
この書籍を作った人
1973年、高知県生まれ。奈良芸術短期大学ビジュアルデザインコース卒業。2002年より広告全般、出版物など、イラストレーターとして高知県で活動中。2009年、第10回ノート展準大賞を受賞。2016年『めがねこ』(手紙社)で絵本デビュー。2児の母。おいしものが大好き。
みどころ
「レッツ」シリーズ(講談社)をはじめ、たくさんのおはなしの書き手であるひこ・田中さん、『こんもりくん』(偕成社)などユーモアがあってかわいい絵を描く山西ゲンイチさん。
そのふたりがコンビを組んで生まれた絵本……とくれば、期待も高まる新作絵本。
主人公は、小学1年生になったコリンくんです。
コリンは、とうさんたちがフリーマーケットに参加するというので、自分もいらなくなったものを売ることにします。
とうさんたちを手伝うんじゃなくて、自分のお店を開くんです!
品物を選んで、値段をつけて、おつりをジャムびんに入れて……。
ちょっとうれしい。
ちょっとドキドキ。
読者もきっと、コリンと一緒にお客さんを待つ気持ちになるはず!
買いに来てくれたお客さんは、いろんな子がいます。
お金はないけど、妹に遊び道具をあげたい子だったり……。
コリンより小さい子、大きい子、知らない子も!
いるもの、いらないもの。昔好きだったけど、もうつかわないもの。
コリンのものだけど、とうさんとかあさんが買ってくれたもの。
コリンはいらないけど、とうさんとかあさんがほしいもの。
読みながら、「うーん」と考えてしまいます。
難しいけど、ちょっと幸せな感じもする「うーん」です。
“もの”について考えながら、家族の思い出や、交換する楽しみを感じさせてくれる絵本。
ひとつひとつの品物が、山西ゲンイチさんによって素敵な存在感で描かれます。
年中・年長さんから、小学生低学年のお子さんにおすすめ。
フリーマーケットではじめてのお店開き、いい経験になりそう!
この書籍を作った人
1953年、大阪府生まれ。児童文学作家、評論家。『なりたて中学生』(講談社)で、第57回児童文学者協会賞受賞。主な作品に『お引越し』『ごめん』(ともに、福音館書店)、『ハルとカナ』(講談社)など、評論に『大人のための児童文学講座』『ふしぎなふしぎな子どもの物語』などがある。
この書籍を作った人
1971年、長崎県生まれ。絵本作家・イラストレーター。第2回ピンポイント絵本コンペ入選。絵本の作品に『ブタコさんのかばん』(ビリケン出版)、『ブルオはいぬごやのした』(岩崎書店)、『こんもりくん』(偕成社)、『カンガルーがいっぱい』(教育画劇)、『みにくいフジツボのフジコ』(アリス館)、さし絵の作品に『だれも知らない犬たちのおはなし』(作・エミリー・ロッダ 訳・さくまゆみこ あすなろ書房)、「そばかすイェシ」シリーズ(作・ミリヤム・プレスラー 訳・齋藤尚子 徳間書店)など。
この書籍を作った人
1985年、北海道生まれ。画家。絵本作家。2009年に札幌大谷大学短期大学部専攻科美術専攻を卒業。2011年、多摩美術大学大学院美術研究科 修士課程 絵画専攻 修了。絵本制作のほか、雑誌、広告、映画など様々な媒体で活動。個展、グループ展にて作品を発表し、子ども向けの造形教室やワークショップも開催している。