人気コンビがおくる、新作クリスマス絵本
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絵本紹介
2022.07.21
夏休みがはじまり、子どもたちはウキウキ! 大人は一日3食何を作ればいいのか……、ずっと家の中でテレビやYoutubeは見せたくない……、宿題も早めに手を付けてほしい……などなど、怒涛と葛藤の1か月のスタートです。
夏休みの宿題の中でも多くの子どもたちにとって難関なのが「読書感想文」。特に新1年生は、はじめてのことに本のセレクトや感想文の書き方など、大人もどう教えれば良いのか頭を抱えてしまいますよね。そこで今回は、各児童書出版社さんがおすすめする、小学校1年生から4年生におすすめの児童書をご紹介します。まずは大人の目で「うちの子、この作品は好きかも……」「私も読んでみようかしら」と興味を持ってみてください。
今年は特に日中は猛暑日が続きそうなので、気温の高くなる日は無理に外に出ず、涼しい室内で親子で読書をするのもよいかもしれませんね。
みどころ
ブラウンストーン一族は、何千年もかけて世界中のふしぎなものを集めている冒険一族。地下室には、立派な鎧やふしぎな像、謎の生き物の骨、岩に刺さったままの剣など、世界各国のあらゆるお宝が眠っています。なかでも一番のお宝は、ブラウンストーン一族の冒険がまとめられた一冊の古い本。
今回は、ブラウンストーン一族の中で最初に冒険に出かけた、アーサーの物語が語られます。
アーサーは、一言で言えば「すごいことなんかしそうになかった」男の子。町に住むおばあさんから昔話を聞くのが好きで、森に住むふしぎな生きものと仲良くなるのが上手でした。
ある日、突然森からやってきたオオカミが、アーサーの町を襲い、町を温めている大きな炎を消してしまいます。森にいたことで、オオカミを呼び寄せたと疑われてしまったアーサーは、自身の疑いを晴らし、オオカミに消された火を再び灯してもらうため、かみなりの神様を探す旅に出ることになりました。アーサーは、無事、かみなりの神様に会うことができるのでしょうか? 町を守る火は、再び燈るのでしょうか?
おはなしに登場する、「かみなりの神トール」や「ばけもののオオカミのフェンリル」「うちゅうの木」など、北欧神話を読んだことがある方ならすぐに、この作品が北欧神話をベースに書かれていることに気づくことでしょう。「ブラウンストーンいちぞくのぼうけん」は子どもの頃に知っておきたい神話を題材に、主人公がワクワクドキドキする冒険に出かける絵本シリーズなのです。
アーサーのおはなしの中には、文章だけでなく、絵の隅々にも北欧神話に登場する神やふしぎな生きものが描かれています。巻末には絵に出てくるものの詳しい解説も載っていますので、北欧神話を知らなくても大丈夫。おはなしを読むことで自然と神話の知識も身につく、一冊で二度楽しい作品です。
シリーズ2作目の『マーシートスフィンクスのなぞ』はエジプト神話が題材のおはなし。神話に詳しい方も、神話を知りたい方も手に取ってほしい一冊です。
この書籍を作った人
絵本作家、イラストレーター。イギリス南部のブライトンで生まれ育ち、西イングランド大学ブリスタル校でイラストレーションを学ぶ。現在ロンドン在住。邦訳された絵本に『いっぴきぐらしのジュリアン』(岩崎書店)『エリンとまっくろ岩のひみつ』(評論社)がある。
この書籍を作った人
1960年生まれ。東京大学およびケンブリッジ大学より博士号を取得。東京大学大学院総合文化研究科教授。専門はシェイクスピア。訳書にナルニア国物語やドリトル先生、赤毛のアンといった児童書向けシリーズ、ポー傑作選、シェイクスピア戯曲の新訳(すべてKADOKAWA)、『若い読者のための文学史』(すばる舎)など、著書に第23回サントリー学芸賞受賞の『ハムレットは太っていた!』(白水社)、『シェイクスピア 人生劇場の達人』(中央公論新社)などがある。
出版社からの内容紹介
ばあばはこのごろ元気がない。ケーキも焼かないし、お部屋もほこりだらけ。そして、笑わなくなった。「じんせいから よろこびが きえちゃったみたい」って、ママはいう。
「よろこびって?」
「ひとの こころを しあわせに して、めを かがやかせる ものよ」
「ばんごはんの あとの ダンスみたい? すべりだいを ワァーイ!って すべるみたい?」
「そうよ! すばらしく すてきな ワァーイよ!」
「ばあばは ワァーイって したいんだ!」。ファーンは、ばあばの人生に「よろこび」を
とりもどしてあげようと、「ワァーイ!」を探しに出かけます。
わたしたちに「よろこび」の意味をやさしく教えてくれる、おばあちゃんと孫娘のあたたかな物語です。
この書籍を作った人
イギリスの作家、子ども向けテレビ番組のプロデューサー。5歳のころ雪の日に母がそりを引いて学校へ迎えにきてくれ、毛布にくるまれて帰った思い出がある。絵本は本書がデビュー作。現在は夫と娘と猫と共にマンチェスターに住む。
この書籍を作った人
翻訳家。英米の絵本・物語を手がける。おもな訳書に『魔女学校の一年生』『まいごのまいごのアルフィーくん』『アンナの赤いオーバー』『ねえ、どれがいい?』『コロちゃんはどこ?』『せかいのひとびと』など多数。
出版社からの内容紹介
砂浜に忘れられたビーチサンダルの片われ“サン”。波にさらわれ、沖へ流されていくなかでサンは、サンゴの卵たちや、ナポレオンフィッシュ、リンゴに出会い、みんなかなしいわかれをしていると知りますが……。詩人の村椿菜文が、サンダルを主人公に、だれもが経験する出会いとわかれ、はなればなれになった友だちへの思いを繊細に紡いだ物語。この小さな世界を、チャンキー松本が和紙を使った貼り絵で、あたたかく表現しています。
みどころ
朝からパパとママはぼくに言う。
「はやく はやく」
起きた時、ごはんを食べる時、出かける時。夜寝る時も。ぼくは目が回るように忙しい。田舎のおじいちゃんとおばあちゃんはぼくに言う。
「ゆっくり ゆっくり」
出かける時、森を歩く時、食べる時。まるで時計のない家に住んでいるみたいだ。ある時、おじいちゃんとおばあちゃんが家にくると、ぼくは「はやく」と「ゆっくり」の間にはさまれちゃって、どうすればいいのかわからなくなり……!?
誰もが心の中に時計を持っている。それはパパやママ、おじいちゃんやおばあちゃんだって同じ。ぼくも自分のリズムを見つけられるかな。
台湾から届いたこの絵本。さまざまな時間の感覚を体験しながら少しずつ成長していく男の子の様子を、あたたかな目線で描き出します。「はやく」と「ゆっくり」って面白い。わかったつもりになっていた大人の心にも響く一冊です。
この書籍を作った人
1973年生まれ。台湾中部の雲林県で育った。台湾師範大学で中国文学を学び、文学博士号を取得。高校教師を経て、現在は教育改革に関わる活動に取り組みつつ、作家としても活躍している。
この書籍を作った人
台湾の絵本作家、イラストレーター。英国ロンドンのキングストン大学でイラストレーションを学んだ。現在、イラスト制作のほか、服飾や雑貨にイラストを提供し、共同制作している。
この書籍を作った人
台湾人の父と日本人の母のもとに生まれ、11歳まで台湾で育った。現在、作家、女優、歯科医師として幅広く活躍している。台湾に関する著作も多く、台湾で家族と暮らした思い出をつづったエッセイ『私の箱子』『ママ、ごはんまだ?』(ともに講談社)は、日本で映画化、台湾では舞台化された。2015年より台南市親善大使を務め、日台文化交流に力を尽くしている。
出版社からの内容紹介
人里はなれた静かな川べで素朴な暮らしを楽しんでいるモグラやカワウソたち.わがままで好奇心旺盛なヒキガエル.小さな動物たちがくりひろげるほほえましい事件の数々を,詩情ゆたかに描いた田園ファンタジー.
この書籍を作った人
1907年埼玉県生まれ。1951年に『ノンちゃん雲に乗る』で文部大臣賞受賞。1953年児童文学に貢献したことにより菊池寛賞受賞。童話に『三月ひなのつき』『山のトムさん』、絵本に『くいしんぼうのはなこさん』『ありこのおつかい』(以上福音館書店)、翻訳に『クマのプーさん』『たのしい川べ』(以上岩波書店)など多数。
出版社からの内容紹介
4年2組の蒼太のクラスに転校生がやってきた。彼女の名前は、エリサちゃん。ほとんど日本語を話さず、4時間目が終わると帰ってしまうエリサちゃんに、はじめのうちは興味津々だったクラスのみんな。だけど、日本語を話さないエリサちゃんは、次第にクラスのなかでひとりぼっちになってしまう。
そして、給食の時間に起きたある事件をきっかけに、エリサちゃんはついに学校にこなくなって……。おさななじみのゆうりと一緒にエリサちゃんの家をたずねた蒼太は、エリサちゃんが弟の面倒を見るために、学校を休んでいることを知る。エリサちゃんのお母さんは、「学校にはまた今度行く」っていったけど、今度っていつなんだろう……。
外国からきたクラスメイトと主人公とのかかわりを通して、読者に「相手の気持ちに立って想像すること」や「多様性を尊重すること」の大切さを伝える創作児童文学。
この書籍を作った人
東京都生まれ。2017年、『セカイの空がみえるまち』(講談社)で、第3回児童ペン少年小説賞を受賞。おもな作品に、「恋する和パティシエール」シリーズ、「ピンポンはねる」シリーズ、『モーグルビート!』(以上、ポプラ社)、『となりの火星人』『あした、また学校で』『サイコーの通知表』(以上、講談社)、『しんぱいなことがありすぎます!』(金の星社)など。日本児童文学者協会会員。全国児童文学同人誌連絡会「季節風」同人。
この書籍を作った人
1990年生まれ。TVCMの製作を経てフリーランスのイラストレーターに転身。装画を手がけた作品に『児童養護施設で暮らすということ 子どもたちと紡ぐ物語」(楢原真也 著/日本評論社)などがある。
みどころ
だれかのために、自分を変える。
そんな勇気を、いったい誰のためになら、発揮することができるでしょう?
家族?
親友?
それとも好きな人?
物語の主人公は、人前で話すことが苦手な、内気な少年オーエン。
彼の勇気は、ぼろぼろになった石の兵士像のために燃えあがる——
その朝、オーエンが学校に遅れたのは、彼の言うように、目覚まし時計が鳴らなかったせいではありません。
涙する母をなぐさめ、母のために朝食を作っていたから、というのが本当の理由。
彼の母は、家に帰らない夫を想って、悲しみの淵に沈んでいるのです。
さらに学校では、新しく着任した国語の先生の授業が、オーエンを悩ませます。
その先生は、オーエンが人前で話すことは苦手だというのもおかまいなしに、クラスの前で発言するよう、何度も当ててくるからです。
その上なんと、式典での詩の朗読をしないかなんて持ちかけてくるものだから、オーエンはうんざり!
そんなオーエンが、唯一、心をひらくことのできる存在がいました。
それは、公園に設置されている、石の兵士像。
オーエンは彼の前で夢を語り、悩みを打ちあけ、ときには兵士の境遇に想いをはせて、彼を思いやることさえします。
第一次世界大戦の戦死者を悼んで建てられたその兵士像とのあいだに、特別な絆を感じていたオーエン。
ところがある日、公園の再建計画の一環として、兵士像が撤去されることになってしまいます——
2020年チルドレンズ・ブック賞、ブルーピーター・ブック賞、最終候補作!
兵士像が撤去されることを知って、決定をくつがえすために尽力するオーエン。
そんな中、詩の朗読を持ちかけられた例の式典に、市長が来ることを知ります。
石の兵士に対する想いを直接市長に聞いてもらおうと考えたオーエンは、思いの丈を込めて、一編の詩を作ります。
大切なひとりのために詠む、そのたった一編の詩が起こす、思いもよらない変化とは——?
内気な少年を変えた石の兵士と、彼との間の絆に秘められた物語。少年オーエンの思いと行動に勇気をもらえる一冊です。
みどころ
みなさんは中東の「シリア」という国を知っていますか?
2012年から続く内戦で壊れた街の様子などを、もしかしたらテレビや新聞のニュースで見たことがあるかもしれません。
内戦になる前のシリアは世界の他の国と同じように、人々が穏やかに暮らす場所でした。
本書の主人公は、シリアの中でも歴史のある、アレッポという都市で、救急車の運転手をするアラー。
アラーは街を愛していました。細い路地、ピスタチオの実、ジャスミンの石鹸、スパイスを売る店が連なる商店街。店先のゆでたトウモロコシや干しいちじく。そして何よりそこに住む人々を愛していたのです。
ところが内戦が起こり、アレッポからは多くの人が逃げ出しました。
アラーは街にとどまり、救急車の運転手として傷ついた人々を運びつづけますが、あるとき自分と同じように、荒れた街で心細そうにしている猫に気がつきます。
飼われていた猫たちは、人々が逃げる中、行き場を失っていたのです。
アラーはいつ爆弾が落ちてくるかわからない街で猫たちの世話を始めます。
なけなしのお金で新鮮な肉を買い、甘える猫たちを愛情をもって撫でるアラー。
安全な場所を探して転々としながら、猫の数は増えていき……。
いつしかそのことがシリアだけでなく、世界中に広く知られるようになりました……!
「アレッポのキャットマン」として、インターネットを通じ世界で話題になった実話。
中東で暮らした経験のあるアメリカの作家アイリーン・レイサムと、シリアの首都ダマスカスで育ったカリーム・シャムシ・バシャとが出会うことにより、本作品は生まれました。
絵を描いた清水裕子さんは、絵本を手がけるのが2冊目(1冊目は2013年刊行の『Barbed Wire Baseball』。「有刺鉄線の中のベースボール」の意味)だそうですが、入手できる限りのビデオ、写真、本などを通じて「作り物ではない」アラーの住む街と猫と人々を描いたそうです。
訳者は、自身も大学生のときにアレッポの街を訪れたことのある、フォトジャーナリストの安田菜津紀さん。
言葉は発しないけれど精一杯のSOSを発する動物たち。アラーのような人がいなければ、救われることのなかったたくさんの猫たちが、絵本の中には描かれています。
本書はアメリカで最も権威ある児童書の賞、コールデコット賞のオナー賞(次点)に輝きました。
たった1人で差し伸べた手が、戦火で傷ついた街にもたらしたものを、やさしく伝えてくれる稀有な絵本です。
出版社からの内容紹介
「茶ぐらい、へそでわかしたるわ!」っておじいちゃん、なに言うてるん? でも、日本には昔からそういう言葉があるんやて。ぼくは友だちのそうまと一緒に、本当に「へそで茶をわかす」ことができるのか、夏休みの自由研究として実験してみることにしたんや――。地球のエネルギー問題を解決するのはお笑いパワー?! 自由研究を通じて転校生との友情を深める、笑いあり涙ありの物語。