のりもの好きな子大集合!
出版社からの内容紹介
ぼくのうちのまわりにはね、いろんないきものがすんでるよ。きらめく伝書ばとの群れ、庭の実を食べるつぐみたち、空き地のたぬきの親子、大空を飛びまわるとび……。山は大きくて、空は広いんだ。ぼくと犬のくろの、空想ゆたかな楽しい日々、いきものたちと里山に生きるよろこびを、絵本作家きくちちきが心をこめて描く。
家族で住んでいる里山を描きました。息子と愛犬くろのふだんの生活を通して、身近に暮らす生きものとの出会いや想像が楽しく広がっています。現実でも空想でも、生きものは繋がりあい輝いていて、山や空はいつだって見守ってくれています。息子の小さな喜びと一緒に、空へふわっと飛び立つような、軽やかな気持ちになってもらえたら嬉しいです。
絵本作家のきくちちきさんが、〈岩波の子どもの本〉のために、とびきりのお話を描いてくださいました。『やまをとぶ』というタイトルには、自然のなかでのびのびと暮らす「ぼく」のよろこびが込められています。
朝日や夕日を見つめ、風を感じ、たくさんの里の生きものと出会う「ぼく」。近くにいても知らないことばかりの彼らへの憧れや共感でいっぱいです。太陽も風も木も虫も鳥も動物も、みんなともだち。相棒の犬のくろと一緒に、空想と現実を自由に行き来しながら、ぐんぐんと心を広げていきます。
まっすぐな「ぼく」の語りと、ユーモアに満ちたダイナミックな絵。ちきさんの筆からは、人にも里の生き物にも等しく惜しみない愛情が注がれます。心が浮き立つ、軽やかな作品です。命のきらめきを、たっぷり感じていただけますように。