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人気作品・注目の新刊をご紹介!絵本ナビプラチナブック

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絵本紹介

2025.04.02

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かけがえのない存在として。『ぼくが ここに』【NEXTプラチナブック】

絵本ナビがおすすめする「NEXTプラチナブック」(2025年2月選定)から、ご紹介する一冊はこちら!

ぼくがここにいるとき。ほかのどんなものも、ここにいることはできない……。毎月発売される新作絵本の中から、絵本ナビが自信をもっておすすめする「NEXTプラチナブック」。今回ご紹介するのは、『ぼくは ここに』。没後10年を記念して刊行が続く「まど・みちおの絵本」シリーズの一冊であるこの絵本、どんな内容なのでしょう。

NEXTプラチナブックとは…?

絵本ナビに寄せられたレビュー評価、レビュー数、販売実績など、独自のロジックにより算出された人気ランキングのうち、上位1000作品を「絵本ナビプラチナブック」として選出し、対象作品に「プラチナブックメダル」の目印をつけてご案内しています。

そして、毎月発売される新作絵本の中からも、注目作品を選びたい! そんな方におすすめするのが「NEXTプラチナブック」です。3か月に一度選書会議を行い、「次のプラチナブック」として編集長の磯崎が自信を持って推薦する作品を「NEXTプラチナブックメダル」の目印をつけてご案内します。

かけがえのない存在として。『ぼくが ここに』

ぼくがここにいるとき…

  • ぼくがここに

    みどころ

    ぼくがここにいるとき。

    雑踏の中で歩きながら、ぼくは考える。ぼくが「ここにいる」ならば、ほかのどんなものだって「ここにいる」ことはできない。もしここに見あげるほどの大きなゾウがいるならば、そのゾウだけ。手の平に乗るほどの小さなマメがいるなら、そのマメだけしかそこにいることはできない。

    地上に生きる草花や虫たちも、親子寄りそって暮らす動物たちも、水の中で自由に泳ぎまわる生きものたちも。この地球の上では守られている。

    そこに「いる」だけで、そこに「ある」だけで。
    ああ、それがどれだけ素晴らしいことなのか……。

もしここにいるならば、その一頭のゾウだけ、その一粒のマメだけしか、ここにいることはできない。

ああ、この地球の上では……

誰もが、こんなに大事に守られているのだ。

詩人まど・みちおさんの代表作の一つであるこの詩に向き合い、絵本として表現、完成させたのは絵本作家きたむらさとしさん。まるで「大きな謎解きのようだった」と語るその物語の始まりは、存在が消えてしまいそうなほど風景に溶けこみながら歩く「ぼく」の姿から。そこからやがて「だれか」に出会い、かけがえのない「みんな」と一緒に地球に存在し、さらに宇宙へとスケールを大きくしていく。

その深く美しい画面を眺めながら、ここにいる自分も、そこにある何かも、存在する全てのものが大切であり、いていいのだという安心感に包まれていくのです。

没後10年を記念して刊行が続く「まど・みちおの絵本」シリーズ。生きる喜びを伝えてくれるどの作品からも、しばらく目を離すことができません。

 

編集長のおすすめポイントは……

そこに「いること」こそが素晴らしい。

まどさんの詩の中には難しい言葉は出てきません。誰もが理解できるような、日常の中の「あたりまえのこと」を語ってくれます。けれど私たちは、この「あたりまえのこと」に驚き、心を動かされてしまうのです。絵本を通して読んでみれば、さらにその果てしないスケールの大きさとふところの深さを味わい、体験することができるのです。「宇宙が、静かにみんなを守ってくれている……。」そんな風に思える瞬間があれば、この先もきっと自分らしく歩いていけると思えるのです。

この書籍を作った人

まど・みちお

まど・みちお (まどみちお)

1909年山口県に生まれる。詩人。25歳ごろから創作をはじめ、北原白秋に詩・童謡を学ぶ。戦後約10年間幼児雑誌の編集に携わったあと、詩作に専念。代表作に「ぞうさん」「おさるがふねをかきました」「やぎさん ゆうびん」「一ねんせいになったら」など多数。著書・『てんぷらぴりぴり』(大日本図書)、『まめつぶうた』『しゃっくりうた』『まど・みちお全詩集』『うめぼしリモコン』『ぞうのミミカキ』(理論書)『それから……』(童話屋)など多数。1994年、日本人初の「国際アンデルセン賞作家賞」を受賞。

まど・みちお 作品一覧

この書籍を作った人

きたむら さとし

きたむら さとし (きたむらさとし)

1956年 東京生まれ。1982年にイギリスで絵本作家としてデビューし、以来、イギリスを拠点に世界的に活躍を続ける。約10年前に帰国し、現在は神戸市に在住。絵本作家、イラストレーターとして活躍。デビュー作「ぼくはおこった」(評論社)でイギリスの新人絵本画家に与えられるマザーグース賞を受賞。「ぼく ネコになる」、「おんちのイゴール」などの著書の他、「ふつうに学校にいくふつうの日」(小峰書店)では絵本日本賞翻訳絵本賞を受賞。その他「ぞうのエルマー」シリーズの翻訳者としてもおなじみ。

きたむら さとし 作品一覧

磯崎 園子(いそざき そのこ)

絵本情報サイト「絵本ナビ」編集長。著書に『はじめての絵本 赤ちゃんから大人まで』(ほるぷ出版)、『ママの心に寄りそう絵本たち』(自由国民社)、監修に『父母&保育園の先生おすすめの赤ちゃん絵本200冊』『父母&保育園の先生おすすめのシリーズ絵本200冊』(玄光社)がある。

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