2014.11.18
●松田奈那子さんのアトリエにお邪魔しました!
前回、サントリー天然水 南アルプス白州工場がある、白州の見学をレポートした制作日記。シリーズ2回目は、『みずは どうやって うまれるの?』の作者・松田奈那子さんのアトリエを訪問しました。今回の絵本の制作秘話や、制作真っ只中の原画の様子、そして、松田さんが絵本作家になりたいと思ったきっかけなど、とっても楽しいおはなしを伺いました。
◎松田奈那子さんのアトリエにお邪魔しました!
―― もうかなり、原画が完成されていて、ビックリしました!
明日、編集者さんに原画をお渡しすることになっていて、あと表紙を描いて完成なんです。
―― 本当に、佳境だったのですね…。今回の『みずは どうやって うまれるの?』、聞くところによると、白州見学の段階である程度ストーリーができていたそうですが…。
そうなんです。見学に行く前から資料と今回の絵本のコンセプトをいただいていたので大体のストーリーはイメージしていました。でも、森に行かせていただいて、改めてこの物語にしようと確信することができました。今回、主人公をカワセミの坊やにしていたのですが、白州の森で本物のカワセミに会えたのが、すごく感動でした。
―― カワセミって清流にしか生息できない鳥ですよね…。それが見られたなんてラッキーですよね。『みずは どうやって うまれるの?』のストーリーを教えていただけますか?
カワセミの坊や川で水浴びをしていると、「みずが どうやって うまれるか しってるかい?」とおひさまが聞いてきます。答えられなかった坊やは、お母さんから水がどうやって生まれるか教えてもらうんですが、まず海に行って、そこから雲を見て、山に雨が降って…という、水の流れ、循環を一緒に追いかけていきます。
山に雨が降って…という、水の流れ、循環を一緒に追いかけていきます。
―― 言葉で、水の循環について子どもに伝えるのはとても難しいですが、松田さんのおはなしは、とても分かりやすくストーリーの中で紹介されていて、子どもたちにもきっと伝わると思いました。実際に森に行ってみて、松田さんの中で変わったことはありましたか?
水に対する感覚が、一番変わりました。私は北海道出身なので都会よりは自然が身近にあったと思うのですが、水については今まで深く考えることはありませんでした。蛇口をひねればいつでもどこでも水が出てくるのが当たり前でしたから。でも、白州の森で、サントリー天然水南アルプス白州工場の方の話を聞いて、美しい森があって、多くの生き物がいて、はじめて美味しい水が生まれるんだということを教えてもらいました。
―― 自然という大きい存在があるからこそ、私たちが生かされているんですよね…。森に行ったことで絵本のストーリーを変えた部分はありますか?
色々あるのですが…。私が白州の森で出会った生き物を、できるだけ絵本の中に登場させようと思いました。
―― ラフ(下絵)と比べてみても、原画では生き物の特徴がよりリアルにとらえられていて、カワトンボやオオムラサキなどが出てくるのも楽しいですよね。
おはなしを伺ったサントリーの方が、森の生き物のことに本当に詳しくて、少年のようにキラキラした目でいろいろ教えてくれたんです(笑)。それまでは、こんなにも多種多様な生き物が森に生息しているなんて、知らなかったので本当に新鮮でした。私が感じた森の豊かさを、絵本から子ども達にも感じてもらえたら嬉しいと思って描きました。
―― 絵本を読んだら、実際に森に行って、生き物に会いたくなりますよね!
一般の方でも工場見学で森を歩くことができるそうなので、是非、一度行っていただけたらと思います。私は夏に行ったのですが、秋の森も冬の森も、春の森も、体験したいと思いました。 あと、絵本の構成を変えた部分では、土の中に水がしみ込んでいく場面があります。最初1ページだけだったのですが、森に行き、サントリーの方の話を聞いて、もう1ページ増やしました。
―― 2ページに渡り紹介されていることで、水が地面の深いところにまでしみ込んでいく様子や、長い年月をかけて浄化される様子などが想像できます。
原画を描くときに、気をつけた部分などはありますか?
森や山など自然を描く場面が多かったんですが、場所や時間、天気によって緑の色も違うだろう…と思い、緑色の表情に変化をつけるようにしました。
―― 夕日のシーンは、すごく迫力があって、感動的な場面ですよね。
水について知ったカワセミの坊やの少し成長した姿を感じてもらえたら嬉しいです。
―― そして、ラストの夜の場面。寄り添って眠るカワセミの親子の姿が、とても愛らしいです。月明かりも美しいですよね。
ありがとうございます。ここは夕日のシーンの「動」に対して「静」のイメージで描きました。でも、何も動いていないのではなく、絵本の中に登場した生き物の寝息を感じながら眠りにつくという…「水」の循環を通して、私たちも大きなひとつの輪の中で生かされているということを実感してもらえたら嬉しいです。
―― 良く見ると、カワセミはコラージュになっているんですよね。
そうなんです。最初に形を切って、そこに彩色したものを。背景の上に載せています。 水のしずくもコラージュなんですが、こちらは紙に最初に彩色して、そこからしずくの形を切っています。
―― 同じコラージュでも制作工程が違うんですね。
●造形教室を通して、子どもから学ぶことがたくさんあります。
―― 松田さんが絵本作家になりたいと思ったのはいつでしたか?
4才くらいのときに母親が絵画教室に通わせてくれて、そのときから絵を描く仕事をしたいと漠然と思っていました。絵本作家になりたいと本気で考えるようになったのは北海道で美術系の短大に通っていた頃。母親が保育系の学校で先生をしていたこともあり、改めて絵本を読むようになって、面白さを再確認したんです。
―― 大人になって読む絵本って、小さいころとは違った感動がありますよね。今は絵本作家をしながら、子どもたちの造形教室もされているそうですが、子どもたちから受ける刺激は、やはり絵本にも反映されたりしますか?
そうですね。今はカフェでこじんまりと子どもたちに教えているんですが、子どもたちから教わることが本当にたくさんあります。頭がやわらかいから、発想も自由だし、とてものびのびしていますよね。私自身、子どもの頃の絵画教室で「好きなように描いていいよ」と言われて絵が好きになった経験があるので、子どもたちにも、上手く描くより、その子の良さを引き出せるよう、自由に描いてもらいたいと思いながら教えています。 そんな子どもたちの姿を見ると、私自身ももっともっと自由に表現をしたいと強く感じますね。
子どもたちと一緒に作ったコルクボード
―― 松田さんは絵本作家、造形教室の先生の顔以外に、油絵を描いたり、インスタレーション作品を制作したり、美術作家としての顔もお持ちですよね。
絵本ではあまり大きな原画は描きませんが、個展などでは2mほどあるキャンバスに絵を描くこともあるんですよ。
―― とても繊細で、細やかなイメージがあるのに、そんな迫力のある作品も作られるなんて、意外です! 今回、おはなしを伺って、子どもたちや今回の自然や…周りのいろんなものから刺激を受けて制作されている様子をすごく感じました。最後に『みずは どうやって うまれるの?』のみどころ、絵本を読む親御さんやお子さんにメッセージをお願いします。
絵本の主人公、カワセミの坊やと一緒に空を飛んで、水が生まれる場所、海や雲や山や森、ひとつひとつに行くような体験を、絵本を読んでしてもらえたら嬉しいです。それで、この絵本の舞台となった水の生まれる白州の森の空気やそこに生息する生き物のことを少しでも考えてほしいと思います。
―― 絵本の完成、楽しみにしています。今日は本当にありがとうございました。
松田奈那子さんが作るオリジナル天然水えほんは、サントリーのウォーターサーバーをご契約いただくともらえます。詳しくはこちらをご覧くださいね。
>>SUNTORY×絵本ナビ 親子ではじめる 天然水のある暮らし 松田奈那子さんオリジナル天然水えほん プレゼント
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