口は悪いけれどちょっとトホホな、愛すべき猫のコンビ、ルッキオとフリフリ。夏のお話「おおきなスイカ」に続いて、今度はクリスマスのお話です。 最近耳にした「ネコカン」なるものが食べてみたい!そんな夢を胸にネズミ退治で日銭をかせぐ相変わらず貧しい二匹。ある日、御用聞きに寄った大家さんの家で、クリスマスとサンタさんについて教えてもらいます。 「オレたちも サンタさんて ひとから プレゼント もらえるかも しれねえな。」 ネコカンのために、ルッキオとフリフリはツリーを作ります。松の枝を折って浜で拾った貝殻やガラスを飾って、くつしたをつるせば完成です。ふつうのツリーとはだいぶ違う出来栄えですが、肉球が汗ばむほど夢中で作ったクリスマスツリー。ふたりは「とっても いい!」と思うのです。さあ明日はクリスマス・イブ。ふたりに、マグロのネコカンを囲む素敵なクリスマスはやってくるのでしょうか。
甘くないけれどなんだか和んでしまう、ルッキオとフリフリの世界。すでにはまってしまっている方も多いはず。今作も、寒空の下でマフラーを巻いた2匹のたたずまいが味わい深く、猫好きにはたまらない、猫たちのふてぶてしい表情やうれしそうな表情、しぐさのひとつひとつも見逃せません。 クリスマスも一味違う、ルッキオとフリフリの世界に、たっぷり浸ってくださいね。
(掛川晶子 絵本ナビ編集部)
マグロに憧れる、ねこのルッキオとフリフリ。大家さんから「クリスマス」のことを聞いて、マグロの缶詰がもらえるようにと、クリスマスツリーを飾るのですが……。 人気イラストレーター・庄野ナホコさんがおくる、アニキ分・ルッキオとおとうと分・フリフリのでこぼこコンビ猫の絵本シリーズ第二弾。デビュー作『ルッキオとフリフリ おおきなスイカ』と同様、相変わらずお腹が空いているルッキオとフリフリ。そこはかとなく哀愁を漂わせながらも、どこかユーモラスな雰囲気のある絵本です。お子様はもちろん、猫好きの大人たちにもぜひ読んで頂きたい作品です。
このお話は二匹の猫がマグロの缶詰をサンタさんに頼むお話でした。二匹はとっても心がきれいで、自分たちで人間の家にあったクリスマスツリーを松の木で作ったりしてサンタさんを待ち望んでいる姿がキュンとなりました。でも、サンタさんはマグロではなくカツオの缶詰を持ってくるというオチがかわいかったですね。 (イカリサンカクさん 20代・ママ 男の子6歳)
|