たろうくんがあそんでいると すずめがたんぽぽの上でさわいでいます。 すずめの声にみみをすますと、
「たんぽぽは たんぽぽ たんぽぽは たんぽぽ たんぽぽは たんぽぽ」
楽しそうなすずめたちにあわせて、 たんぽぽたちも ぴん、ぴん、ぴーんとはなびらをのばします。
そのたんぽぽたちの上を 歩いているのは、小さなありんこ。 今度は、たんぽぽの声にみみをすますと、
「ありんこは ありんこ ありんこは ありんこ ありんこは ありんこ」
愉快な掛け声のリレーは、すずめから始まり、 たんぽぽ、ありんこ、ねこたち、そしてたろうくんへ。 はずかしがっているたろうくんも 最後はまけじと・・・。
おくはらゆめさんの描く、春の絵本。 くりかえしの言葉が楽しくて、 春がでんぐりがえししてぐるんぐるん ころがって、ごろ、ごろ、ごろーん。 たろうくんの目線で描かれる のびのびとした生き物たちの賛歌。 青空を眺めながら小さな命がすべて愛おしく感じる かわいらしい絵本です。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
すずめがやってきて、「たんぽぽはたんぽぽ」と言うと、たんぽぽは花びらを、ぴん、ぴん、ぴーん、とのばしました。ありんこ、ねこに続いて、たろうくんの番! 「たろうはたろう!」 すると、もじもじしていたたろうくんに、力がわいてきて・・・!? かわいくてクスッと笑っちゃう。ぐんぐん、のびのび、気持ちのいい絵本です。
魔法みたいな絵本です!
読むと からだの中がポカポカしてきて
なんでも出来るぞって気持ちになっちゃう!
この気持ちは、そう、まさに春!!
たんぽぽは たんぽぽ
たんぽぽは たんぽぽ
たんぽぽは たんぽぽ
応援しているのかな?それとも、おまじないの言葉かな?
わからなくたって、楽しい気持ちになるから不思議!
これはきっと、心が喜んでいるんだなあ。
たんぽぽは花、ありんこは虫、ねこは動物、すずめは鳥、たろうくんは人間。
でも ゆめさんの描く世界では、
みんな同じ「いのち」として そこにいるような気がするのです。
たんぽぽの黄色も、ありんこの触角も、ねこのひげも、すずめのクチバシも、
それから たろうくんのウインクも、なにもかもがキラキラしています!
もじもじしていた たろうくんが、
たろうは たろう
たろうは たろう
たろうは たろう
とみんなに囲まれて、ウインクをする。
それから、もっともっとって背中を押されて、
ついにでんぐりがえりをする。
この場面が、なんとも良いのです。
みんな生きていて、お日様が照っていて、ぽかぽかとあたたかい
すごい絵だなあ、すごい幸せな絵だなあと、ただただ感動します。 (なーお00さん 30代・その他の方 )
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