おや? おせんべいが最後の1枚です。 「たべたいカァ?」「たべたいチュン!」 「じゃあ、じゃんけんして かったほうが たべようカァ?」 「いいチュンね」 チュンとカァは、じゃんけんをすることにしました。 「ださなきゃ まけよぉ……」 じゃんけんぽん!
チュンははさみ、カァは紙をだしました。 どっちの勝ちかな?
シャキ シャキ シャキン! カァがだした紙は、はさみに切られてしまいました。 「はさみの かちチュン! おせんべいは ぼくのだチュン」
最後のおせんべいはチュンが食べることになったと思ったら、 カァが、あわてて言いました。 「おねがい、おねがい、もう1かい」 チュンは、得意げに 「いいよ、いいよ、もう1かい」 と言いました。
「ださなきゃ まけよぉ……」 じゃんけんぽん!
……さて、チュンとカァ、じゃんけんに勝って最後の一枚のおせんべいを食べられるのは、どちらでしょう?
子どもたちの大好きな「じゃんけん」がテーマの絵本。
表紙から、並々ならぬ緊迫感が漂います。
どうやら、背後のおせんべいをめぐっての争いのようですよ。
すずめのチュンとからすのカァが、おせんべいの最後の一枚をめぐって、
じゃんけんすることに。
普通ならあっという間に決着がつきそうですが、さにあらず。
じゃんけんに弱いカァが、何度も「もう一回」というのですから。
それでも、じゃんけんには限界があるのですが、
なんと、「どっちが勝ち?」と、物比べ大会に発展するのがすごいです。
もちろん、ことごとく負けになるカァ。
とうとう最後には?
ええ、ちゃんとオチがあるのが見事です。
妙にリアルなおせんべい、本当においしそうですよ。
漫才張りの楽しい展開でした。
幼稚園児くらいから盛り上がりそうです。 (レイラさん 50代・ママ )
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