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百姓家で飼われている鳥たちは、毎日食べたり飲んだりしては、けんかをしていました。ところがあるとき、近くにある崩れかかった石壁の中で、とても幸せそうに暮らすふくろう夫婦をみて、その秘訣を聞きに行きます。夫婦は、季節ととも移り変わる自然の営みを眺め、それに合わせて生きることが、幸せで安らかな気持ちになる秘訣だと説きますが、鳥たちには信じられません。オランダの民話に、骨太で美しい絵がついた絵本です。
読後、娘が口にした感想です。
けんかばかりしてたらお友だちは増えないし、いなくなる。その方がまったくばかばかしい!そんな暮らしのほうがしあわせなんて、そんなことばかばかしい。
読み終えて、裏表紙を閉じたそのすぐ後のことでした。
静かなストーリーだし、眠る前に読んだもので、いつも感想など訊ね もしないし、彼女も、楽しかった、おもしろい、くらいしか口にしないので、彼女のこのちょっと怒ったような反応は、意外でした。
ふくろうのいちまいいちまいの羽の色や模様など、とても美しく芸術性の高い絵本だと思いました。
違う価値観を受け入れるのは難しいこと。
けれど、生きていくのは、違う価値観を持つ人たちもいるのだということを受け入れていくことなんだ、、、と、いつか娘も知るでしょう。その時、彼女の心にこの絵本が浮かぶのかもしれません。 (soyosoyowindさん 40代・ママ 女の子5歳)
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