オオイシさんは売れっ子です。
「オオイシさん、いるかい?」
家にいるだけで、色んな人から声がかかります。 壊れた工事の車の代わりに道路をならしたり、 つけもの石や粉の粗びきをしたり、 相撲部屋でけいこの相手だってします。
その存在が「役に立つ」のです。
だけどある日、ちょっと変わった仕事の誘い。 なんと映画の撮影所の人がオオイシさんをスカウトにやってきたのです! その仕事をきっかけに、オオイシさんはすっかりスターの仲間入り。 ところが仕事の最中、オオイシさんの身にとんでもないことが起きて…。
ゴツゴツ大きいオオイシさん。 無骨で素朴、ハンサムとは言いきれないけど…ほっとする顔立ち。 そんな彼の大活躍劇は、奇想天外なのに、ありえないはずなのに、 不思議とほのぼの、見ているだけで嬉しくなってくるのです。
北村直子さんの初の創作絵本『ワタナベさん』に続く第二弾『オオイシさん』。 どちらの主人公も味わいの深さが唯一無二。これはクセになりそう!
それにしても…最後の場面。 オオイシさんに新しい仕事が入ってくる理由が。 くーーー渋い!たまりませんね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
どうろこうじに、すもうのけいこ、 こなのあらびき、つけものいしと、 おおいそがしの オオイシさん。
あるひ、いがいな しごとに さそわれます。
『ワタナベさん』につづく、ほのぼのユーモア絵本。
本来命を持たないものを擬人化してお話にするという才能が素晴らしいですね、この北村直子先生は。非常に楽しく読みました。俳優業だけにとどまらないオオイシさんの活躍に、ただの人間である私ももっと頑張らなければいけないなと感じさせられました。 (梅木水晶さん 40代・ママ 女の子7歳、男の子5歳、女の子2歳)
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