絵本の世界には「絵」と「文」、音読する「声」、大人と子どもがともにいる「場」が発生する。『かいじゅうたちのいるところ』『もりのなか』『はじめてのおつかい』『こんとあき』『ピーターラビットのおはなし』などの絵本の世界を身体ごと楽しみながら、新しい絵本論を切り拓く。絵本をどう読むか──著者の遺作となった一冊。
児童文学に精通している灰島かりさんだからでしょうか。
慣れ親しんでいるはずの絵本たちの奥底を探検できて、絵本の味わいがさらに深まりました。
子どもの成長に視点をあてた分析、登場キャラクターに視点をあてた分析、バーニンガムやセンダック、アンソニー・ブラウンなど個性的な作家の深読みも目から鱗でした。
赤ずきんの項も楽しかったです。
灰島さんが亡くなられてからの出版だというところが悲しいですが、手元においておきたい一冊です。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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